年平均額でラッセル・ウィルソンを上回る提案を却下したレイブンズQBジャクソン
2022年09月12日(月) 10:02現地9日(金)、ボルティモア・レイブンズとクオーターバック(QB)ラマー・ジャクソンが2022年シーズン前に契約交渉を正式に一時中断したことで、予想されていたニュースが公式のものになった。ヘッドコーチ(HC)ジョン・ハーボーはジャクソンが“長い間”チームのQBであり続けると分かっていると明言している一方で、ジャクソンは今年に焦点を当てている。
ジャクソンはどのような取引を断ったのだろうか?
情報筋の話によれば、レイブンズがジャクソンに提示した延長契約はデンバー・ブロンコスのQBラッセル・ウィルソンが9月1日に結んだ契約の年平均額4,900万ドル(約69億9,071万円)よりも高額になるものだったという。つまり、ジャクソンはウィルソンの契約内容を主要な部分で上回る契約を提示されていたということだ。また、ウィルソンは契約の68%を保証されているが、ジャクソンは保証金の面でもウィルソンに近づくか、勝ると見られていたとのこと。
ジャクソンに提示された契約は、3月に結んだ高額保証つきの契約により年間5,000万ドル(約71億3,033万円)を今後3年間で稼ぐグリーンベイ・パッカーズのQBアーロン・ロジャースのそれとほぼ同じ内容だった。保証金に関しては、QBデショーン・ワトソンがクリーブランド・ブラウンズから完全保証されている2億3,000万ドル(約327億9,248万円)に及んでいない。ワトソンは3月にトレードでブラウンズに移籍した後、この契約を結んでいる。
実は、完全保証の金額が問題の核心にあると考えられている。ジャクソンはこの2億3,000万ドルに限りなく近い金額を求め、希望通りの契約ができるまでは新人契約の5年目オプションでプレーすることを選択したのだ。
一方、レイブンズのオーナーであるスティーブ・ビスシオッティは春に、少人数の地元記者団に対して「(ワトソンが)完全保証されるべき最初の男だったかどうか、私には分からない。私にとって、それは画期的なことであり、他の者との交渉を難しくするものだ」と明かしている。
代理人を立てていないジャクソンはジェネラルマネジャー(GM)エリック・デコスタと契約に関する会話を交わしてきた。デコスタGMは声明で「われわれは、彼がこのプロセスにいかに対処してきたかに大変感謝している」と述べている。
ジャクソンは今年、完全保証の5年目オプションで2,302万ドル(約32億8,274万円)を手にする予定だ。
シーズン終了後、ジャクソンは2つのフランチャイズタグのうちの最初の1つをつけられるだろう。いずれの数値も今後1年間で変更されるものの、非独占タグは2,970万ドル(約42億3,470万円)、独占的タグは4,550万ドル(約64億8,750万円)に相当する。契約が成立しなければ、ジャクソンはその次の年もタグをつけられる可能性があるが、そうなればタグの金額が非常に高額になり、ジャクソンはフリーエージェント(FA)になるはずだ。
しかし、現在は5年目オプションしか保証されていないことを考えると、リスクはある。ジャクソンは常に自分のやり方で物事を進めており、金曜日の決断を見る限り、彼は自分自身に賭けることになりそうだ。
【RA】