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「勝ちにいく、アグレッシブになる」と2ポイントを決断したジャイアンツHCダボール

2022年09月13日(火) 15:37

ニューヨーク・ジャイアンツのブライアン・ダボールHC【Kevin Sabitus via AP】

ニューヨーク・ジャイアンツのヘッドコーチ(HC)ブライアン・ダボールは初めてNFLのチームの指揮を執った試合で、2点を取りにいって勝利する可能性に賭けるかどうかの判断を迫られたとき、ひるむことなく対応した。

試合終了まで1分6秒のところでランニングバック(RB)セイクワン・バークリーに巧みなショベルパスを通したビッグブルーは、テネシー・タイタンズを21対20でリードし、そのまま逆転に成功した。

チーム公式サイトによると、ダボールHCは「勝ちにいく」と語ったという。「アグレッシブになるつもりだ。それがわれわれのやりたいことだ。それが選手たちに持っていてほしいマインドセットだ。うまくいかなかったとしても、それには耐えられただろう。あれは正しい判断だったと思う。もうすぐそこまで迫っていたようなものだ。私はセイクワンを信じている」

ジャイアンツの選手たちはオフェンス、ディフェンスともに、試合時間があれだけ残っている中で2点を取りにいくというダボールHCの決断に乗り気だった。今回のアグレッシブな選択はコーチが選手に植え付けたいメンタリティの一部だ。

バークリーはダボールHCについて「得点したとき、フィールドから彼が2点のサインを出していたのを見て、俺たちはなんとなく目を合わせたんだ」と話している。「彼からああいう視線が送られてきたとき、俺はどういうプレーをすればいいのか分かっていた。ああいうふうに見てきたから俺も彼の方を振り返って“ああもちろんだ”と言った。それをコールし、プレーを実行して成功させられた。彼は約束を守る人だ。彼は俺たちにアグレッシブにやると言っていた。プレーを生み出すために選手たちを頼ると言っていた。あの場面で、彼はまさにそれをやってのけたんだ。ああいうコーチがいたら間違いなく、あの状況でも彼のために戦って実行しようという気にさせられるさ」

タイタンズのキッカー(K)ランディ・ブロックが試合終了間際に放った47ヤードのフィールドゴールは外れ、ダボールHCの決断が報われている。それがプレッシャーというものだ。プレッシャーは選手たち――両チームの――を成功か失敗のどちらかの立場に追いやる。ジャイアンツはチャンスをものにし、タイタンズは失敗した。

ダボールHCの決断が発した最も重要なメッセージはこうだ――ここはもうジョー・ジャッジのニューヨーク・ジャイアンツではない。

ワイドレシーバー(WR)スターリング・シェパードはダボールHCについて「彼は俺たちに“怖がりながら指導はしない”と言っていた。あの人の言うことはすべて信じるよ」とコメントし、こう続けた。「俺たちを信頼してくれている。それがただ伝わってくる。俺たちはそれに感謝しているし、ああいうプレッシャーのかかる状況に置かれたいと思っている。うちにはあのプレーを生み出すために、あの状況に身を置きたいと心から思っているやつらがいるんだ。あのときハドルにいた全員に、プレーする準備ができているやつはいるかって聞いた。そしたら、みんな準備ができていた」

今季はダボールHCにとって初年度であり、クラブはまだ再建中のため、ジャイアンツが軌道に乗るにはまだ苦労があるだろう。しかし、日曜日の逆転劇は前向きなスタートであり、ダボールHCがこれまでのジャイアンツとは異なるプログラムを実行していることをファンに伝えるメッセージにもなった。

【RA】