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ガーディアンキャップの着用でレーニングキャンプ中の脳しんとうの件数が減少

2022年09月15日(木) 10:25


NFLロゴ【AP Photo/Kyusung Gong】

リーグが発表したデータによると、トレーニングキャンプ中にパッド付きのヘルメットであるガーディアンキャップの着用を一部の選手たちに義務づけたところ、彼らの脳しんとうの件数を減らすことができたという。

オフェンシブラインマン(OL)、ディフェンシブラインマン(DL)、タイトエンド(TE)、ラインバッカー(LB)には、トレーニングキャンプの開始からプレシーズンの第2戦までの練習でガーディアンキャップの着用が初めて義務づけられた。

これらのポジションの選手たちに見られた脳しんとうの平均件数は、過去3年間の23件から今夏は11件に減少した。その11件のうちの6件はフェイスマスクへの打撃によるもので、フェイスマスクに追加の保護機能は付いていない。

NFLの取締役副社長の一人であるジェフ・ミラーは現地14日(水)に「ガーディアンキャップの効果は、これまでのところわれわれの期待を上回るものとなっている。対象となったグループの中で脳しんとうが50%以上減少したことが確認された」と話している。

それらのグループの中で背中のケガやしびれを含む他のケガもプレシーズン中に増加することはなかったとミラーは指摘し、義務化された期間が終了した後も200人以上の選手がガーディアンキャップをかぶり続けているという。

NFLのコミュニケーション・広報および政策担当副社長であるミラーは、「選手が自分たちの安全について自ら選択することは、われわれや選手自身が来シーズンの対策を考える上で非常に重要でやりがいのあることだ」と述べている。

NFLはエンジニアや疫学者からさらに情報を集め、選手や用具スタッフ、コーチからのフィードバックにも対応していく予定だ。一部の選手にはフィット感やサイズに問題があった。

2023年以降のガーディアンキャップの使用については決定していない。

「全体としてはとてもポジティブな感触を得られた」とミラーは言う。「選手たちには着用を奨励し続けていく。ヘルメットの保護に関しては、練習用ヘルメットも含めて、何か新しいイノベーションを起こせる部分を探しているところだ。数年前にこの取り組みを始めたとき、フィールドで着用するものが少し変わった見た目になる可能性があると話していたが、その言葉通りになったのかもしれない。それはフットボールの健康と安全、そしてプレーする選手にとってエキサイティングな機会でもあると思っている」


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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