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NFL選手会がドルフィンズQBタゴヴァイロアの脳しんとう診断に関与した外部の神経外傷コンサルタントを解雇

2022年10月02日(日) 17:08


NFL選手会【NFL】

『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが現地1日(土)に報じたところによると、NFLPA(NFL選手会)が9月25日に行われたバッファロー・ビルズ戦でマイアミ・ドルフィンズのクオーターバック(QB)トゥア・タゴヴァイロアの脳しんとうの診断に関与した外部の神経外傷コンサルタント(UNC)を解雇したという。

第一報を伝えたのは『Pro Football Talk(プロフットボール・トーク)』だ。

NFLネットワークのイアン・ラポポートとペリセロが情報筋の話をもとに伝えたところによれば、NFLPAはUNCを解雇した理由として、UNCとしての役割を理解していなかったことや、調査過程での敵対的な態度など、いくつかの要因を挙げているとのこと。ペリセロはUNCとドルフィンズのチームドクターの両方が金曜日に面談を受けたとつけ加えた。

NFLのすべての試合でサイドラインに待機しているUNCは、リーグの頭部・首・脊椎委員会から任命され、NFLのチーフメディカルオフィサー(CMO/医務部長)とNFLPAのメディカルディレクターから承認される。現在は、アレン・シルズ医師がチーフメディカルオフィサーを、トム・メイヤー医師がメディカルディレクターを務めている。

タゴヴァイロアはシーズン第3週に行われたビルズ戦の前半で一時離脱した。チームはタゴヴァイロアがビルズのラインバッカー(LB)マット・ミラノからヒットを受けて頭部を負傷したと発表。ミラノはこのプレーでラフィングザパサーのペナルティを受けている。一度は立ち上がったものの、小走りで前進したときに頭を振ってよろけたことを受け、タゴヴァイロアは試合から退場させられた。その後、後半開始時からフィールドに戻っている。

リーグの脳しんとうプロトコルでは、粗大運動に乱れがある選手は“チームドクターがサイドラインのUNCとの協議によって、乱れが神経学的な原因だと判断”した場合、試合に復帰することはできない。医師らは日曜日の試合中にタゴヴァイロアがそれに当てはまらないと判断したため、タゴヴァイロアは脳しんとうの診断をクリアした後に試合に復帰したと、ラポポートは報じていた。

ドルフィンズが21対19でビルズに勝利した後、ヘッドコーチ(HC)マイク・マクダニエルは報道陣に対し、タゴヴァイロアは前半で腰背部を負傷しており、ミラノのヒットによってそれが悪化したと述べた。

NFLは水曜日に、ドルフィンズが今回の件に対してリーグの脳しんとうプロトコルを順守していたかどうかを確かめる調査が進行中であることを認めたものの、あらゆる兆候からプロトコルが適切に行われたことが示されたとしている。

背部と足首を負傷していたタゴヴァイロアは木曜夜に開催されたシンシナティ・ベンガルズ戦に向けてクエッショナブルとされていた。第2クオーターの途中で、タゴヴァイロアはベンガルズのディフェンシブタックル(DT)ジョシュ・トゥポウにサックされ、地面にたたきつけられた後、頭を打ったとみられている。タゴヴァイロアはトレーナーに付き添われた状態で数分間その場にとどまった後、ストレッチャーでフィールド外へ運び出された。その後、救急車でシンシナティ大学メディカルセンターに搬送され、頭部と首の治療を受けている。

タゴヴァイロアはその日のうちに退院し、チームと共に飛行機でマイアミに戻った。今のところ、タゴヴァイロアの復帰時期は未定となっている。

シーズン第3週のビルズ戦で行われたタゴヴァイロアの脳しんとうの診断に関するNFLPAの調査は継続中だ。

【RA】