早くも攻撃部門の年間最優秀新人賞候補に浮上したRBピアースをテキサンズHCが高く評価
2022年10月12日(水) 11:17ヒューストン・テキサンズのランニングバック(RB)デイミオン・ピアースは現地9日(日)のジャクソンビル・ジャガーズ戦で、相手ディフェンスをまるでチェス盤上のポーン(兵隊)かのように蹴散らしながら圧巻のランを見せ、チームに勝利をもたらしたタッチダウンを決めている。
シーズン第1週はおとなしかったピアースだが、今シーズンはすでに412ラッシングヤードを記録してすべてのルーキーの中でトップ(NFL全体では3位)に立ち、プレシーズン中の評判にふさわしい活躍を見せている。ピアースは日曜日に26回のキャリーで99ヤードと試合を決したタッチダウンを決め、3回のキャッチで14ヤードを稼いだ。ピアースの合計113スクリメージヤードは、勝利したテキサンズオフェンスが記録したヤード数の46%を占めている。
ヒューストンではすでにピアースがオフェンス部門の年間最優秀新人賞に選ばれる可能性に話が及んでいる。
ヘッドコーチ(HC)のラビー・スミスは月曜日に「ちょっと早いだろう。彼はルーキーで、うまくプレーしている」と切り出し、こう続けた。
「私はすべてのルーキーを見たわけではない。ただ、われわれのルーキーは最初からみんながすごく気に入っていた。周りに流されてそう言っているのではない。われわれは彼自身や彼ができることを信じている。周りにも少しずつそれが見えてきただけだ。だが、彼だけでなく、彼のために相手をブロックしているオフェンシブラインの選手もしっかりと仕事をしている。シーズンが4分の1ほど過ぎた現時点でわれわれは彼の活躍に満足している。まだまだこれからだが、彼はいい傾向を見せている」
ピアースはオフェンス部門の年間最優秀新人賞の候補にふさわしい選手と言えるが、ニューヨーク・ジェッツのRBブリース・ホール、ニューオーリンズ・セインツのワイドレシーバー(WR)クリス・オレーブ、アトランタ・ファルコンズのWRドレイク・ロンドンといったライバルたちがいることを忘れてはならない。スミスHCが指摘したように、ピアースだけを特別扱いするにはまだ早すぎる。
とはいえ、テキサンズがこのロースターのまま勝ち続けることができれば、それはきっとピアースのおかげだろう。
ピアースはタックルを交わすことに長けている。彼はスピンムーブが大好きで、まるでスタントカーレースの勝者が破壊されたポンコツ車を片付けるように、ディフェンダーを次から次へと掃討していく。
日曜日のハイライトプレーとなったピアースのランは、今シーズンのテキサンズの全試合の前に流すべきだろう。
「われわれはそのプレーや他のプレーも何度も見ている」とスミスHCはピアースのランについて述べた。「フットボールファンなら、試合終盤で決めたあのプレーを見ずにはいられないだろう。私だって常にワクワクしているんだ。われわれはたくさんの場所を訪れるが、人によっては他の人よりもある場所に思い入れがあるものだ。彼はここから112キロのところでカレッジフットボールをしていたから、地元の人たちのほとんどが見に来ていたような気がする。だから、彼が初めて地元に戻ってきた時にあのようなパフォーマンスができるのはとても素晴らしいことだ」
あのプレーは素晴らしく、そして最高に格好良かった。
【R】