敗れた3試合で壊滅的なインターセプトを喫するも自信は失っていないとブラウンズQBブリセット
2022年10月14日(金) 14:34一時的にクリーブランド・ブラウンズの先発クオーターバック(QB)を務めているジャコビー・ブリセットの活躍は期待以上のものだったが、チームは5週間を経て2勝3敗となっている。
ブリセットは敗れた試合のそれぞれで致命的なインターセプトを喫しており、それらはすべて試合終了まで残り3分以下の場面で起こっている。
その事実はブリセットが毎週、それ以外の57分間で見せている良いプレーを否定するのに十分なほどひどいものなのだろうか。それは違う。しかしブリセットは、これまでの全試合でそうだったように、試合終了間際に攻守交代するわけにはいかないことを分かっている。
『Akron Beacon Journal(アクロン・ビーコン・ジャーナル)』によると、ブリセットは現地12日(水)に「それはゲームの一部で、もちろん、うまく対処できるようになろうと取り組んでいる。それと、聞いてほしい。明らかに俺は自分への信頼や自信を失っていない」と語ったという。
ブリセットは自信を失うべきではない。ベテランのバックアップとして時折、先発を務めてきたブリセットは現時点でパス成功率64%、1,060ヤード、タッチダウン5回、インターセプト3回をマークしており、これはキャリア史上最高のシーズンを送る勢いだ。これまでプレーしてきた5試合の大部分で自信を持ち、安定的かつ決断力のある様子を見せていたブリセットは、重要な場面でパスを成功させ、ショートヤードの場面ではスニークで第1ダウンを更新するなど、その能力を発揮している。
とはいえ、3試合でのそうしたインターセプトは重要な局面であまりにも多くのミスを犯してしまうというブラウンズの深刻な問題を物語っていると言えよう。
「1年を通して自分たち自身を偵察すると、それがいつも自分たちを足止めしている」と言うブリセットは「(俺たちは)止められずに済むまであと1インチ、あと1プレー、あと1アサイメントだった」と続けた。
そうしたチャンスを生かせなかったブラウンズは攻守両面で力が及んでいない。守備面での不調はニューヨーク・ジェッツ戦、アトランタ・ファルコンズ戦、ロサンゼルス・チャージャーズ戦での敗北の一因となっている。また、接戦となっていた先週の試合ではブリセットが喫したインターセプトによって、ブラウンズはリードを取り戻す絶好のチャンスを失った。
ブラウンズが形勢を覆すタッチダウンを決める目前まで迫っていたところで、カバレッジにパスを投げるミスをしたことは認めたものの、ブリセットはそのインターセプトが「ディフェンスと何の関係もない」と話している。
シーズン第6週に実施されるニューイングランド・ペイトリオッツ戦に先立ち、ブラウンズのヘッドコーチ(HC)ケビン・ステファンスキーは「絶対に立ち直らなければならない瞬間があるだろう。ジャコビーが持っているものと、彼がこれまで見てきたもの、経験してきたことを総合的に考えると、日曜日に向けて彼の準備が整っていることは間違いない」と述べた。
5週間を経て、さらに良い成績を期待しているブラウンズファンにとって、ステファンスキーHCの楽観論は励みになるだろう。敗れた試合の点差が合計でわずか6点しかないことを踏まえると、ブラウンズは現時点で5勝0敗になっていてもおかしくなかったと主張することもできるはずだ。
しかし、これまでの経歴からすると、ブリセットのパフォーマンスは彼のポテンシャルの上限に達しているとも言える。ブリセットにとってキャリアハイのパサーレーティングは83.3であり、これは彼がドラフトで指名を受けた2016年以降、1,000回以上のパスアテンプトを記録している41名のクオーターバックの中で6番目に低い数字だ。ブリセットは現実的に可能な限りプレーしているにもかかわらず、それでもブラウンズは2勝3敗なのだ。
2016年ドラフトの全体91位でブリセットを指名したチームであるペイトリオッツとの対戦で、ブラウンズは試合終盤に壊滅的なミスを避ける方法を見出すことを望んでいる。攻撃面での責任はランヤードでトップに立っているランニングバック(RB)ニック・チャッブにかかる可能性が高い。チャッブはランディフェンスで22位に位置しているペイトリオッツ守備陣に脅威を与えている。
しかしながら、試合終盤でこれまでの試合と同じような状況に陥った場合、ブラウンズはブリセットがプレーを生み出すことを求めるだろう。ブリセットがそれをやり遂げられるかに注目だ。
【RA】