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複数チームから打診を受けるもRBマカフリーをトレードするつもりはないパンサーズ

2022年10月16日(日) 11:12

カロライナ・パンサーズのクリスチャン・マカフリー【Winslow Townson/AP Images for Panini】

現地10日(月)、カロライナ・パンサーズがマット・ルールの解任を発表したとき、次に誰がヘッドコーチ(HC)に就任するのかという反応がすぐに起こっただけではなかった。それはトレードに積極的なチームを呼び寄せるサインにもなっている。

誰が突然、入手可能になったのか?

情報筋の話によると、パンサーズは多くの電話を受けているものの、投げ売りをするつもりはないという。優秀なメンバーを擁しながらも、将来を担うクオーターバック(QB)を依然として必要としているパンサーズだが、そうした優秀な選手を手放さない理由がいくつかある――その1つは、優秀な人材を確保した状態で一流のコーチを招き入れたいというものだ。

情報筋によれば、スターランニングバック(RB)クリスチャン・マカフリーが各チームから最も大きな関心を寄せられているとのこと。パンサーズはマカフリーのトレードを検討していない――むしろその逆だ――が、耳を傾けることはするだろう。ジェネラルマネジャー(GM)のスコット・フィッタラーはすべての取引に対してそのようにすると約束している。

パンサーズは圧倒的な見返りがない限り、フランチャイズの顔とも言える選手をトレードすることはないだろうと情報筋は話している。相手チームは本当にトレードが成立するのか疑問を抱くことになるだろうが、少なくとも交渉は行われるだろう。各チームはマカフリーのトレードを試みると予想されている。

このような背景の下で、スティーブ・ウィルクスが暫定HCとして初めて試合を指揮することになっている。また、ウィルクスは月曜日、守備コーディネーター(DC)フィル・スノーを解任したため、アシスタントのアル・ホルコムが暫定DCとしてプレーコールを担当する予定だ。チームのパフォーマンスが好転すると仮定すれば、ウィルクスは仕事を勝ち取る現実的なチャンスを得るだろう。パンサーズが空席を埋めるために他の候補者の調査も行っていく中で、その動向は数カ月にわたって注目を集めるはずだ。

数年前、マカフリーは4年6,400万ドル(約95億2,224万円)の契約延長を手に入れてNFLで最も高額が支払われるランニングバックになった(現在もそれを維持している)。一方で、5年目オプションと合わせると、マカフリーはこの契約によって2025年シーズン末までチームにとどまることになっている。

サラリーキャップの関係で、今オフシーズンに契約が再構築されたため、マカフリーの今年の基本給はわずか103万5,000ドル(約1億5,399万円)だ。マカフリーはそれでも約900万ドル(約13億3,907万円)の報酬を得ているが、チームがキャップスペースに552万ドル(約8億2,129万円)の余裕を生み出すのに貢献した。もしマカフリーがトレードされれば、パンサーズは来季に120万ドル(約1億7,854万円)のキャップスペースを確保することになる。

契約上、マカフリーはトレード可能だ。

トレードが実現すれば、トレード先のチームは2025年シーズンまでの3年契約と3,600万ドル(約53億5,626万円)、2023年の保証金100万ドル(約1億4,879万円)をすべて引き継ぐことになる――すべてマカフリーが30歳になる前の話だ。

2020年と2021年にさまざまなケガと闘っていたマカフリーは合わせてわずか10試合しか出場していない。しかし、今季はかつての姿を取り戻し、キャリー平均4.5ヤードを記録している他、パスゲームでも貢献している。

トレードの関心を集めているのはマカフリーだけではない。

今オフシーズンにトレードがうわさされていたワイドレシーバー(WR)ロビー・アンダーソンも関心を持たれており、適切な機会があればトレードされる可能性があるという。これまでにキャッチ13回で206ヤードをマークしているアンダーソンの契約も再構築されており、基本給はわずか103万5,000ドルとなっている。

WRのD.J.ムーアとディフェンシブエンド(DE)ブライアン・バーンズ、ディフェンシブタックル(DT)デリック・ブラウンも他チームから声がかかっているが、彼らがトレードされる可能性は極めて低い。彼らはチームの将来を構築する上で必要な人材、そして新しいコーチを引きつけるのに役立つ選手だと考えられている。再建された有能なオフェンシブラインも同様だ。

実際、ライバルのGMたちはクオーターバックの問題を差し引いたときにパンサーズが全体的に才能のある選手を擁していることを称賛している。パンサーズは日曜日に開催されるロサンゼルス・ラムズ戦でP.J.ウォーカーを先発QBとして起用するつもりだ。将来への疑問が山積する中、ウィルクスは日曜日に彼らを率いてフィールドに出て、困難な状況からベストを尽くそうとしている。

【RA】