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パンサーズ戦の敗北を受けて“暗い状況”にあるとバッカニアーズHCボウルズ

2022年10月24日(月) 12:21


タンパベイ・バッカニアーズのヘッドコーチ(HC)トッド・ボウルズ【AP Photo/Rusty Jones】

現地23日(日)に行われた試合でカロライナ・パンサーズに21対3で敗れたことを受けて、タンパベイ・バッカニアーズは自分たちをじっくりと厳しい目で見つめている。

ヘッドコーチ(HC)のトッド・ボウルズは、この最悪の状態がここ5試合中4試合を落としているチームの目を覚まさせるものになることを期待しているようだ。

ボウルズHCは試合後、報道陣に「私たちはうまくプレーできていない」と述べ、こう続けた。「個人としてのプレーも、チームとしてのプレーも、コーチングもうまくいっていない。すべてにおいてだ。オフェンスは十分に得点できず、ディフェンスは十分に相手を止められていない」

「結果として、私たちはそう言わなければならなくなっている。彼らは大人になる必要があるし、私たちは自分たちの実力や、どれだけの人が逆境に耐えられるかをみなければならない。今もこれからも同じくらい暗い状況だ」

1勝しか挙げていない上に、暫定ヘッドコーチ(スティーブ・ウィルクス)の下でプレーし、スター選手(ランニングバック/RBクリスチャン・マカフリー)をトレードで失ったばかりのパンサーズに、バッカニアーズは今季最も低い点数で敗れた。バッカニアーズの攻撃面での苦労はいくつかの観点から説明できるが、ワイドレシーバー(WR)マイク・エバンスが最初の攻撃ドライブで、64ヤードのタッチダウンにつながるかもしれなかったパスを落としたことは、全体的に実行力に乏しかった残念な1日をお膳立てしたと言えるだろう。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のサラ・ウォルシュによれば、エバンスは試合後に「1つのプレーだけが敗因ではないけど、あれが最大の原因であることは間違いない。自分たちから活力がなくなっていくのを目の当たりにした。プレーを再開するのにしばらく時間がかかってしまった。次のプレーだけを考えなきゃいけないのに、あれはきつかった。ワイドオープンだったし、試合の中での最もいい機会の1つだった――キャッチしなきゃいけなかった。とらなきゃいけなかったんだ」と明かしたという。

クオーターバック(QB)トム・ブレイディ率いるオフェンスは、特にミッドフィールドを越えてからのプレーでリズムをつかむのに苦労している。ドロップの多さ、投げるタイミングの悪さ、レシーバー同士のコミュニケーション不足、無駄に終わっているラン攻撃、オフェンシブラインの精彩を欠くブロッキング。原因は何であれ、数々の問題が今回の結果につながった。ターンオーバーは喫していないものの、これらの問題は試合終盤のプレーコールにも影響を与えている。サードダウンコンバージョンが12回中わずか2回だったバッカニアーズは、たった1回しかなかったレッドゾーンでのポゼッションでフィールドゴールを選択したのだ。また、3回トライした第4ダウンでの攻撃のうち、成功したのはそのプレーだけだった。

パス49回中32回を成功させて290ヤードを記録したブレイディは「決して1つのプレーではない。多くのプレーによるもので、自分たちの実力通りのプレーができていない。それは明らかだ」と話している。

ブレイディ率いる攻撃陣が3点以下に抑えられたのは、23年間のキャリアで5回目だ。『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、45歳のG.O.A.T.はニューイングランド・ペイトリオッツで過ごした20シーズンで2回、バッカニアーズでの3シーズンで3回、それを経験しているとのこと。

「この間も実行力の話をしたけど、まだそれが出てくるね」と言うブレイディは「僕たちは皆、自分たちの仕事をもっとうまくやるしかないと思う。それに簡単な方法なんてない。相手は僕たちが仕事をするのを妨げようとしてくるし、こっちがやろうとしても、僕らより良い仕事をしてくる。3点しか取れないようなときは大体そんなところさ」と続けた。

オフェンスが苦戦を強いられたことで、普段は頑強なディフェンスも最終的に疲弊している。その結果、マカフリーと先発QBを欠き、バックアップQBのP.J.ウォーカーが指揮を執るオフェンスを相手に173ランヤードも与えてしまったのだ。通常は脅威となるパスラッシュだが、今回の試合でサックを1回しか決められなかったバッカニアーズ守備陣は、3試合連続でターンオーバーを強いることができていない。

ボウルズHCは「タフネス。メンタル的なタフネスと不屈の精神力が必要なのだ」と強調している。「年長者はまだプレーできることを証明し、若手は自分が所属していることを証明し、コーチは毎日良くなっていかなければならない」

驚くべきことに、バッカニアーズ(3勝4敗)はシーズン第8週を迎えるにあたり、依然としてNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)南地区の首位に立っている。しかし、27日(木)夜にボルティモア・レイブンズ(4勝3敗)との試合を控えている中で、事態の修正は容易ではないだろう。

日曜日の屈辱的な敗戦を経て、ボウルズHCはチームをたきつけるための材料を豊富に持っているとはいえ、早急に問題を解決しなければパニックになるのは目に見えている。

ボウルズHCは「ステップアップするメンバーが今週の練習で現れてくるはずだ」と語った。「リーダーたちはリードし、コーチはコーチする。私たちはただ努力して集中し続けるだけだ」

「これは誇り高きフットボールゲームであり、このゲームを始めると、できるかできないか、それだけの世界になる。これから何が起こるか、暗い状況の中でどれだけの人がだめになるか、どれだけの人がステップアップしてより良いプレーをし、より良いコーチを始めるか、それを見ていきたいと思う」

【RA】