ベリチックHCのQB計画が失敗に終わり、ベアーズに敗れたペイトリオッツ
2022年10月25日(火) 16:50現地24日(月)夜、ニューイングランド・ペイトリオッツのヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチックがクオーターバック(QB)ポジションに関して入念に練っていた計画は失敗に終わった。フォックスボロの霧がかった夜に明確になったことはほんのわずかだった。
ハイアンクルスプレインで3試合を欠場していたQBマック・ジョーンズは、復帰戦でわずか3回のドライブでしかプレーしていない。それ以降に出場したQBベイリー・ザップは、一時的にオフェンスを活性化させ、ペイトリオッツオフェンスは連続してスコアリングドライブを成功させている。
しかし、その後は混乱に満ちた展開となった。最終的にペイトリオッツは33対14でベアーズに敗れている。また、ペイトリオッツはクオーターバックに関して寄せられている多くの疑問に答えることなく、月曜夜の試合を後にした。
月曜日に敗れるまでベアーズに5連勝していたベリチックHCは「クオーターバックたちには両方にプレーしてもらうと伝えていて、実際にそうした」と述べている。
ベリチックHCはシーズン第8週に組まれているニューヨーク・ジェッツとの試合で誰を先発QBに指名するのかについて明言を避けた。
ベリチックHCは先発を指名せず、今後の計画も明かしていないが、ジョーンズの健康状態が両QBの起用プランの“要因”になることを認めている、また、ジョーンズとザップを交互に先発させるような状況は予想していないと語った。
ジョーンズは復帰戦で先発を務めるも、最初の3回のシリーズで苦戦を強いられている。記録はパス6回中3回成功で13ヤード、インターセプト1回、QBレーティング16.7だった。ザップがチームを2連勝に導いてきたことを受けて、新人QBの存在を受け入れていたペイトリオッツファンからザップを呼ぶ声が上がる中、ジョーンズは苦しい状況に陥っていたのだ。
自分がフィールドに出ているときにザップを呼ぶ声が聞こえたことにどれほど気持ちが萎えたかと質問されたジョーンズは「俺はただ自分の仕事でもっと上達しないといけない。それに尽きるよ」と答えている。「自分でコントロールできるのはそれだけだ。正直、ここでジェッツ戦に臨むのはいいチャンスだし、俺はそれに集中している。自分の力を最大限に発揮できるように最善を尽くす。前にもこういう状況になったことはあるし、とにかくチームに貢献するつもりだ。自分の役割が何であれ、準備はできているし、100%の力を発揮する」
ザップは最初に参加したドライブで完ぺきなパフォーマンスを見せた。3回のパスをそれぞれ成功させて合計54ヤードを稼ぎ、最後はワイドレシーバー(WR)ジャコビ・マイヤースへのタッチダウンパスを通して締めくくっている。
その次のドライブで、ザップはWRデバンテ・パーカーに向けた43ヤードのロングパスを成功させ、またもやスコアリングドライブを演出した。ペイトリオッツはこのドライブで相手の点数を上回っている。しかし、前半終了まで残り6分強のところでランニングバック(RB)ラモンドレ・スティーブンソンが決めたその4ヤードのタッチダウンランは、ペイトリオッツがシーズン第7週に挙げた最後の得点となった。
ベアーズはそこから怒涛の23ポイントを上げ、ペイトリオッツに大敗を味わわせた。
ベリチックHCは後半で再びジョーンズを起用するプランがあったものの、ベアーズによってそのプランが変更されたと話している。
「スコアが手の届かないところにいってしまった」と振り返るベリチックHCは「そうするのは正しくないと考えた」と続けた。
ザップは前半をパス6回中5回成功、109ヤード、前述のタッチダウン、スコアリングドライブ2回、パサーレーティング158.3という好成績で終えた。しかし、最終的にはパス22回中14回成功、185ヤード、ターンオーバー3回(前半のファンブルと後半のインターセプト2回)という結果となっている。
ザップは「とにかくもっと良くしなきゃならない」と話し、こうつけ加えている。
「今回みたいに転がり落ちてちゃいけない。いくつかのスローは俺が決めなきゃならなかった。いくつかのことで、俺がもっと良い判断をしなきゃならない。もう1週できたのはいいことだった。明日取り戻そう。明日、フィルムを見るんだ。来週に向けて準備していく」
【RA/A】