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練習を再開し、IRからの復帰を目指すスティーラーズOLBワット

2022年10月27日(木) 11:11


ピッツバーグ・スティーラーズのT.J.ワット【AP Photo/Emilee Chinn】

ピッツバーグ・スティーラーズのアウトサイドラインバッカー(OLB)T.J.ワットはシーズン初戦のシンシナティ・ベンガルズ戦以来、出場できない状態だった。しかし、その状況は近いうちに変わる可能性がある。

現地26日(水)、スティーラーズがワットに故障者リザーブ(IR)からの復帰指定をしたと発表。これにより、ワットがIRからアクティブロースターへ戻るまでの21日間の期間がスタートした。ワットは水曜日に練習に復帰したものの、フル参加が可能と判断されるまではIRにとどまることになっている。

胸筋を負傷したワットは手術を見送って回復とリハビリを優先させるという判断をした。今回の指定は当初の予定に沿ったものとなっている。ワットは3週間以内に、復帰の許可を得られるほどの回復を遂げなければならず、その間に復帰を果たせない場合は、シーズンの残り期間もIRに置かれることになる。ワイドレシーバー(WR)カルビン・オースティン三世は以前、IRからの復帰前に21日間の期間が終了してしまったが、そのような結果になることは一般的ではない。

ワット不在のスティーラーズ守備陣はあらゆる面で苦戦を強いられてきた。スティーラーズは試合平均で、マイク・トムリンが2007年にヘッドコーチ(HC)に就任してから最多のトータルヤードとパスヤードを許している。また、その間の試合平均で2番目に多い点数を相手に与えてきた。試合平均のサック数が1.7回というのもトムリン時代が始まってから最低の数字だ。

こうした結果は、2017年ドラフト1巡目指名を受けて入団してからずっと破壊力のあるエッジラッシャーとして実力を証明してきたワットの不在に直結していると言えよう。OLBアレックス・ハイスミスがキャリアハイとなる6.5回のサックをマークしてスティーラーズをけん引しているものの、昨季に歴代最多記録に並ぶ22.5回のサックを決めたワットの勢いと比べると弱い。また、ワットが不在となっていることで、相手攻撃陣は集中的にノースカロライナ大学シャーロット校出身のハイスミスにブロック要員を割くことができるようになっている。

スティーラーズ守備陣はここ2週間で改善を見せてはいるものの、シーズン第6週から第7週にかけて合計34点を許しており、例年通りの水準でプレーできているとは言えない状況だ。

ワットは3週間以内に復帰すると予想されている。ワットの復帰はスティーラーズ守備陣にとって大きな後押しとなるだろう。

【RA】