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QBエリンガーが初先発を務めるも以前と同じ課題を抱えるコルツ

2022年11月01日(火) 11:04


インディアナポリス・コルツのサム・エリンガー【AP Photo/Zach Bolinger】

インディアナポリス・コルツはクオーターバック(QB)マット・ライアンをベンチに下げ、2年目のQBサム・エリンガーを先発に起用するという判断によって、幾分か活気を得ることができた。それでも、現地10月30日(日)にホームで実施されたワシントン・コマンダース戦に17対16で敗れたヘッドコーチ(HC)フランク・ライク率いるチームは、いまだに同じ問題を抱えている。

ライクHCは試合後、エリンガーについて「彼はうまくボールを投げていたし、落ち着いていい判断を下し、私たちにチャンスを与えてくれていたと思う。もっと入念に映像を見てみるが、第一印象では彼はいいプレーをしていた」と語った。

コマンダース戦でパス23回中17回を成功させて201ヤード、パサーレーティング100.1をマークしたエリンガーは、いくつか素晴らしいプレーを見せている。ポケットでの認識力に優れていることを示したエリンガーは、オフェンスの創造性を開花させるのに貢献した。しかし、エリンガーは第2クオーターにレッドゾーンでファンブルを喫している。

さらに、コマンダースと互角の勝負を繰り広げる中、ランニングバック(RB)ジョナサン・テイラーも得点圏内でファンブルを犯した。

今シーズンの大半と同様に、調子の悪いオフェンシブラインはランゲームでほとんどホールを開けられずにいた。また、レッドゾーンでの攻撃でも苦戦して3回中1回しかタッチダウンできず、0.5ヤードラインからも突破できなかった。

「オフェンスとしては、多くの機会があったと思う。俺たちはただ自ら災いを招いていた」と言うエリンガーはこう続けている。「ターンオーバーが2回、ぎりぎりまで攻め込んだのに3点っていうのは、このリーグでは十分とは言えない。悔しいけど、爆発的なオフェンスになれることや、爆発的なプレーを持っていることは示したし、ここからさらに積み上げ続けていかないとだめだ」

精彩を欠くオフェンシブラインの後ろで、エリンガーは機動力を生かしてサックを回避するなど、違いを生み出していた。とはいえ、複数のホールディングの反則により、いくつかの良いQBスクランブルが台無しにもなっている。

ディフェンスは試合の大半で堅実なプレーを続けたが、終盤になると失速。インディアナポリス出身のワイドレシーバー(WR)テリー・マクローリンにビッグプレーのチャンスを与え、コマンダースに勝利を許してしまった。

エリンガーはコルツ攻撃陣から欠けていたビッグプレーをいくつか生み出し、新人WRアレク・ピアースに47ヤード、WRパリス・キャンベルに38ヤード、RBナイヒーム・ハインズに22ヤードのパスを通している。しかしながら、常にぎりぎりのコルツはまたもや自分たちのミスで挫折した。

今回の敗北により、これまでコルツでキャリア初先発を務めたQBたちの戦績は1970年の合併以来、1勝16敗となっている。唯一の勝者である1988年ドラフト3巡目指名を受けた当時の新人QBクリス・チャンドラーは、シーズン第4週に行われた試合で白星を挙げた。

3勝4敗1分のコルツでは現在、ライクHCがエリンガーの力を最大限に引き出すことが求められている。

エリンガーは「いいディフェンスと対戦できたと思う。彼らはいろいろと変わったことをやっていた。いろんなカバレッジを混ぜてやっていたんだ」とコメントし、「ああいう形でレギュラーシーズンの最初の経験を積めたのは重要だった。もちろん、結果は悔しいし、成長していく必要がある」と続けた。

【RA】