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ジャイアンツ戦の勝利はリベンジではなかったとシーホークスQBスミス

2022年11月01日(火) 13:35

シアトル・シーホークスのジーノ・スミス【AP Photo/ John Froschauer】

シアトル・シーホークスはニューヨーク・ジャイアンツに27対13で勝利したが、シーホークスのクオーターバック(QB)ジーノ・スミスはかつて所属していたチームへのリベンジを果たしたことを喜んではいない。

現地10月30日(日)に「ここシアトルにいられてうれしい」と報道陣に明かしたスミスはこう続けている。「ジャイアンツでは1年を過ごした。その1年は俺にとって、ぼんやりとした感じだった。俺の人生はその後から前に進み出したんだ。あそこにいる誰に対しても、後悔の念はない。実際、俺にとってこの試合は(ジャイアンツの元ヘッドコーチ/HC)ベン・マカドゥーと(元ジェネラルマネジャー/GM)ジェリー・リースのための試合だった。彼らは俺のことを信じてくれていた。それ以外のことに関しては特に気にしていない。シアトルにいられて幸せだ。ここの人たちは家族みたいなもんだ。ホームのような気がしている。俺はただ、ここでの時間を楽しんで、みんなとハードワークを続け、自分たちのベストな状態になろうとしているだけだ」

スミスがジャイアンツで過ごした2017年シーズンに、マカドゥーは元QBイーライ・マニングの連続先発記録を210試合で止めてスミスを先発に起用した。ところが、シーズン第13週にオークランド・レイダース(現ラスベガス・レイダース)に敗れた後にマカドゥーとリースは解任され、マニングが先発の座に戻っている。

そうした波乱のシーズンの後、スミスはロサンゼルス・チャージャーズでフィリップ・リバースのバックアップとして1年間を過ごした。その後、シーホークスに移り、3シーズンにわたってラッセル・ウィルソンのバックアップを務めている。

そして今、フルタイムのスターターとなったスミスは輝きを放っており、これまでチームを5勝3敗に導いてきた。その結果、シーホークスはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)西地区で唯一、勝率.500を超えている。

日曜日に行われたジャイアンツ戦で、スミスは212ヤード、タッチダウン2回、インターセプト0回、パサーレーティング104.0をマーク。スミスは今季、合計5試合で100以上のパサーレーティングを記録している。また、タッチダウンパスを2回以上記録した試合はここ9シーズンで7回しかなかったのに対し、スミスは今季、6試合でそれを達成してきた。

ヘッドコーチ(HC)ピート・キャロルは「彼は本物だ。私たちはそれを目の当たりにしている」と述べている。「不可解なこともなければ、“ガス欠かなんかになるんじゃないか”と思わせるようなこともない。そういう感じではないのだ。彼は自分が何をしているのかよく分かっていて、毎週、毎週、次から次へと投げるところを見せてくれる。私たちは彼に対して、最高レベルの期待しか抱いていない。本当にね。あの子にとっては、なんとスリリングな話なのだろう。すごくタフに頑張り通して、長く耐えてきた彼が今、楽しみをすべて享受している。彼はよくやってきたよ」

71歳のキャロルHCはスミスをはじめとするチームの選手たちが、プレシーズンの予想をことごとく裏切っていることに喜びを感じている。再建中のチームとみなされていたシーホークスは、ここ5試合中4試合で勝利を挙げているのだ。

「本当に特別なことだ」と言うキャロルHCは次のように続けている。「今、これはとても特別な機会となっている。そうなっているのは、あらゆる誇大広告やその状況、それに対する課題や疑念の声など、あらゆるもののせいだ」

「負けている、ランプレーを多用し過ぎている、フットボールを理解していない、あいつは新しいゲームについていけていないなどと言って、疑念の声を上げる人たちはいるが、それはたわごとだと言っているのだ。見てみなさい。私たちはうまくやっている。何も問題ない。毎日それを証明したっていいのだ」

【RA】