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5度のスーパーボウル制覇を果たした元49ersGMのジョン・マクベイが91歳で逝去

2022年11月02日(水) 16:03


ジョン・マクベイ【NFL】

ロサンゼルス・ラムズのヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイの祖父にして、サンフランシスコ・49ersが王朝を築く一助となったジョン・マクベイが天に召された。91歳だった。

49ersが現地1日(火)にマクベイの訃報を伝えている。死因は明かされていない。

「49ersは元ジェネラルマネジャー(GM)ジョン・マクベイの逝去に哀悼の意を表します。2013年にエドワード・J・デバルトロSr. 49ers殿堂の一員となったマクベイは、22シーズンを49ersで過ごしました。われわれのオーガナイゼーション全体から、マクベイ家の皆さまにお悔やみを申し上げます」

マクベイは1979年からの22シーズンを、49ersでさまざまな役割を果たしながら送った。ヘッドコーチ(HC)ビル・ウォルシュがリーグで最も見事な王朝を打ち立てる上で不可欠な役割を務め、この王朝は14シーズンのスパンでスーパーボウルのタイトルを5回獲得している。

49ersは声明にて「今日はわれわれのオーガナイゼーションにとって、そして、フットボール界全体にとって、とても悲しい日になりました」と述べた。

「ジョン・マクベイは5度のスーパーボウルタイトルを獲得したチームを築く上での原動力でした。最も重要なこととして、ジョンは殿堂に入った人物であり、フロントオフィスのスタッフとコーチ陣、選手たちの間に誠実でいつわりない関係を築いた人物です。ジョンの49ersへのコミットメントと貢献が、今日まで続くスタンダードと伝統を創造しました。われわれの思いと祈りはマクベイ家の元にあります」

マクベイは2013年に49ersの殿堂に迎えられており、チームはその栄誉を称えて2016年にドラフトルームを“ジョン・マクベイドラフトルーム”と名付けている。

マクベイはウォルシュと共に1979年に49ersに加わり、当初は選手人事部門責任者を務めていた。そこからの17シーズンで、マクベイはジェネラルマネジャー(GM)やフットボール運営部門責任者を含むさまざまな役職に就いている。マクベイはジョー・モンタナやロニー・ロット、ジェリー・ライス、スティーブ・ヤングといった選手たちと共に、NFLの模範的な組織を築く上で自らの役割を果たしてきた。

チームが4度目のスーパーボウル制覇を果たしたのを受け、マクベイは1989年にザ・スポーツ・ニュース提供NFLエグゼクティブ・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。1995年シーズンを終えて引退した後、マクベイは1999年に正式にチームに再加入し、2003年シーズンの終わりまで副社長とフットボール運営部門責任者を務めている。

49ersに再合流するまで、マクベイはニューヨーク・ジャイアンツのヘッドコーチを2年以上務めた。ニューヨークで14勝23敗を記録したマクベイの最も記憶に残るゲームは、ジャイアンツがニールダウンできる状況でジョー・ピサーシックがファンブルを犯した一戦だ。これをリターンしたハーム・エドワーズがフィラデルフィア・イーグルスのウィニングタッチダウンを決め、試合は19対17でイーグルスの勝利となった。1979年11月19日に行われたこの試合は“メドウランズの奇跡”として知られている。

マクベイの孫であるショーンが祖父の足跡を追ってNFLの世界に飛び込み、2017年に49ersのNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)西地区ライバルであるロサンゼルス・ラムズのヘッドコーチに就任。ショーン・マクベイは2度のスーパーボウル出場を果たし、昨シーズンには自身初の、そしてマクベイ家にとって6度目の優勝を遂げている。

ラムズの声明には「ジョンはショーンに計り知れないほどの影響を与え、彼のリーダーシップは彼とその孫息子との関係性を通じ、われわれの組織全体に浸透しています」とある。

「ジョンのレガシーは永遠に絶えることなく、彼が家族やこのリーグ、このゲームに与えた影響はいつまでも残り続けるでしょう」


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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