ドルフィンズがLBチャッブと5年163億円の契約延長に合意
2022年11月04日(金) 09:56ラインバッカー(LB)ブラッドリー・チャッブを獲得するために多くの資産を手放したマイアミ・ドルフィンズが、チャッブを2022年シーズン以降も確保するために多くの報酬を支払おうとしている。
チャッブとドルフィンズが現地3日(木)に5年1億1,000万ドル(約163億0,387万円)の契約延長に合意したと、『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが報じた。その後、ドルフィンズがこの契約を正式に発表している。
We have signed linebacker Bradley Chubb to a contract extension through the 2027 season. pic.twitter.com/k98NCjSEwM
— Miami Dolphins (@MiamiDolphins) November 3, 2022
「ラインバッカーのブラッドリー・チャッブと2027年シーズン末まで契約を延長した」
ペリセロによれば、チャッブの新契約には6,320万ドル(約93億6,870万円)の保証金が含まれており、インセンティブを含めると最大1億1,125万ドル(約164億9,042万円)相当になるとのこと。新人契約のサラリーの支払いも残っていることを踏まえると、その価値は1億2,000万ドル(約177億8,952万円)の大台に迫り、2027年シーズン末までに1億1,900万ドル(約176億4,330万円)弱となる。
額面に表れている通り、ドルフィンズがサック記録で一度しか2桁を達成したことがないチャッブを確保するために多額の報酬を支払おうとしているのは確かだ。今回の契約延長により、チャッブは平均年俸(2,200万ドル/約32億6,200万円)でエッジラッシャーの上位6位以内に入ることになる。これはかつてデンバー・ブロンコスでチームメイトだったアウトサイドラインバッカー(OLB)ボン・ミラー(現在はバッファロー・ビルズに所属)を少し上回る形だ。『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によると、チャッブの保証金の合計は同じポジション内で5番目に高いとのことで、彼の契約はOLBのT.J.ワットやジョーイ・ボサ、ディフェンシブエンド(DE)マイルズ・ギャレット以外のほとんどの選手に引けを取らないものとなっている。
多くの場合、このような取引は成績と同じくらい影響力が重要になるものだ。ドルフィンズがブロンコスに2023年ドラフト1巡目指名権を含むパッケージを送った後、チャッブの代理人は高額のサラリーを要求するのに必要な影響力を確かに持っていた。
これまでの成績から考えると驚きの数字ではあるものの、チャッブのこれまでのキャリアは、度重なる健康面での不運を抜きにしては語れない。チャッブはルーキーシーズンの2018年にサック12回を記録して以来、フルで出場できておらず、8試合未満の出場となったシーズンが2回(2019年は4試合、2021年は7試合)ある。
第50回スーパーボウルを制覇して以降、再び体制を整えるのにずっと苦労しているブロンコスにとって、健康状態が良好なときのチャッブは効果的なディフェンダーとなっていた。今季はルーキーシーズンのサック12回という記録に迫るペースで成績を伸ばし、これまでにクオーターバック(QB)テイクダウンを5.5回マークしている。そして、同じように過小評価されているエッジラッシャーのDEエマニュエル・オグバのいるチームに参加することになった。オグバは2020年にドルフィンズに加入して以来、一貫して効果的な貢献者であることをひそかに証明している。昨季まで2シーズン連続でサック9回を記録していたオグバの今季の成績は比較的下がっているものの、彼はチャッブの加入で恩恵を受けるはずだ。
ドルフィンズは相手QBに一貫してプレッシャーをかけ、才能はあるが負担の大きいセカンダリーのストレスを軽減することが可能な、違いを生み出すエッジラッシャーが必要だと認識していた。ドルフィンズ守備陣のランキングは予想を大きく下回り、トータルディフェンスで23位、試合平均被ヤードで26位、サックで23位タイ、ターンオーバーで27位となっている。
単純に、ドルフィンズは守備面を改善する必要があり、まずは組織的にパサーを追いかけられるようにならなければならない。ドルフィンズはチャッブがその仕事を担ってくれると信じ、それに応じた金額を支払うことになった。
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