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苦境続くも「掘り下げて道を見つけたい」とパッカーズQBロジャース

2022年11月07日(月) 14:23


グリーンベイ・パッカーズのアーロン・ロジャース【AP Photo/Paul Sancya】

まだシーズンの半分が残っている中、グリーンベイ・パッカーズは自分たちが危機的な状況に立たされていることに気づいている――2022年以前のアーロン・ロジャース時代にはあり得なかったことだ。

ヘッドコーチ(HC)マット・ラフルアーが指揮官を務めるようになってから最初の3シーズンで、レギュラーシーズンに39勝を挙げてNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームに2度出場した後、パッカーズは本格的におかしくなってしまったようだ。現地6日(日)に行われた試合では、それまで1勝しかしていなかったデトロイト・ライオンズに15対9で敗れている。

見通しは暗い上に、2018年以来、初めて1試合で3回のインターセプトを喫したクオーターバック(QB)ロジャースのパフォーマンスは不十分だったと認めざるを得ない。それでも、ロジャースは白旗をあげようとはしていないようだ。

オフシーズンに引退を見送ったことについて報道陣から問われたロジャースは「戻ってくると決めたとき、全部をひっくるめて考えていた。決断した後、結果を見てからああいう大きな判断を後悔するなんてことはしない」と答えている。「だから、あれは全部をひっくるめた上での判断だったし、今年は間違いなくたくさんの教訓を得られると思う。でも、幸いなことに、まだ終わったわけじゃない。多くの試合が残っている。俺たちは候補から外されるんだろう――たぶん、多くの人からね。俺たちがそれにどう反応していくかはこれから分かるだろう」

パッカーズがこの先、プレーオフ進出候補から外される根拠はますます増えている。

パッカーズは10月9日に行われたロンドンゲームでニューヨーク・ジャイアンツに敗れてから5試合連続で黒星を喫してきた。直近のライオンズ戦ではミスの積み重ねによって敗れている。また、そうした連続したミスは必ずしも良いチームがただスランプに陥っていることを示しているのではない。

とはいえ、ロジャース率いるオフェンスはライオンズ戦でボールをよく動かしていた。オフェンスはトータルで389ヤードを稼ぎ、ロジャースはシーズンハイの291ヤードをマークしている。オフェンスがミッドフィールドを越えられなかったのは、第2クオーター終了まで残り15秒の時点で攻撃を開始することになり、膝をついたときだけだ。

しかし、どういうわけか、パッカーズは1桁の得点で試合を終えている。13回のプレーで88ヤードを稼いだ第1ドライブで、ロジャースは5ヤード地点からパスを投げた。それはスクリメージラインでヘルメットをかすめた後、インターセプトされている。このドライブは残り7回のドライブの運命を決定づけたかのようだった。

2回目のドライブも似たようなプロセスをたどり、同じような結末を迎えている。NFLで32位のディフェンスを相手に、3回連続で1ヤードラインからの得点を成功させられなかったパッカーズは、第4ダウンでレフトタックル(LT)デービッド・バクティアリにライン上からこっそりと離れさせ、タッチダウンキャッチをさせるという創造性に富んだプランを試みた。

バクティアリはオープンだったが、ロジャースのパスはそこまで届かず、ライオンズのディフェンシブエンド(DE)エイダン・ハッチンソンの腕に収まってしまった。キャリア18年のベテランが1試合で2回、レッドゾーンでインターセプトされるのは初めてのことだった。

ロジャースの3回目のインターセプト――ディフェンシブバック(DB)カービー・ジョセフによるものとしては2回目――は、ゲーム展開を変えるパッカーズのプレーによってライオンズ側23ヤードラインにボールが置かれ、再び攻撃陣にチャンスが訪れていたときに喫したものだ。

こういったエラーや敵陣内のダウンで終わった2回のポゼッション、そして、ロジャースがわずか40ランヤードでチームトップに立っているという状況が、パッカーズ守備陣の強力なパフォーマンスを無意味なものにしている。

ロジャースは試合後、「ものすごく残念だ。それに尽きる」と話した。

攻撃陣の落胆は2022年のパッカーズに繰り返されている事態だ。日曜日の試合が始まる前の段階ですでにスコアリングオフェンスで26位となっていたパッカーズは、ライオンズ戦で9ポイントに抑えられており、これはシーズン開幕戦でミネソタ・バイキングスに23対7で敗れて以来で最も少ない得点だった。

さらに悪いことに、パッカーズは日曜日に負傷に蝕まれている。パッカーズの最初の攻撃が終わった後に、ワイドレシーバー(WR)ロミオ・ドゥブスが足首の負傷によって戦線を離脱。その後もランニングバック(RB)アーロン・ジョーンズ(足首)、コーナーバック(CB)エリック・ストークス(足首/膝)、ラインバッカー(LB)ラシャン・ゲイリー(膝)、WRクリスチャン・ワトソン(脳しんとう評価)といった主要選手が次々とフィールドを去っている。

たとえ日曜日の試合を離脱したメンバーのほとんどが近い未来に復帰したとしても、パッカーズの舵を取り直すのは難しいタスクになるだろう。しかし、敗戦にはっきりと不満を抱えた様子ではありながらも、ロジャースはまだそうする道を見据えている。

「多くのチームメイトたちと同じように、俺は人生で何度も検討から外されてきた。ただ自分たちで掘り下げて、道を見つけることを願っている。確かに、俺たちはこれからの多くのゲームでアンダードッグになるだろうが、それを逆に活用できたらいいね。ホームで2試合やる。この2試合に1週間のうちに勝たなきゃ。そうすれば、少し変わってくるだろう」とロジャースは話した。

パッカーズのこれらのホーム2戦は、現地11月13日(日)に組まれたダラス・カウボーイズ戦と、その4日後にサーズデーナイトフットボールで行われるテネシー・タイタンズ戦となっている。パッカーズが驚きの2勝を遂げることができたとしても、勝利.500に戻る道は決して楽にはならない。シーズン第12週には現在無敗のフィラデルフィア・イーグルスが、サンデーナイトフットボールでパッカーズを待ち受けている。

【RA/A】