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QBダルトンを下げる考えはなかったセインツHCアレン、「すべてがうまくいかない一日だった」

2022年11月09日(水) 10:59


ニューオーリンズ・セインツのアンディー・ダルトン【AP Photo/Matt York】

ニューオーリンズ・セインツは2022年に1歩進んでは2歩下がるゲームを続けており、マンデーナイトの試合ではボルティモア・レイブンズに27対13で敗れている。

クオーターバック(QB)アンディー・ダルトンがまたしてもプライムタイムに苦戦を強いられたにもかかわらず、ヘッドコーチ(HC)のデニス・アレンはQBの交代を考えたことはないと主張している。

「それはない」とアレンHCはチームの記者団に述べ、「今夜はオフェンス面で反省すべき点がたくさんあった。それはクオーターバックに限ったことではない」と続けた。

それはもっともな感情だ。わずか一週間前にラスベガス・レイダース相手に24対0の完封勝利を挙げただけに、この日のセインツは全体的にお粗末だったと言える。

マンデーナイトにオフェンシブラインはブロックできず、ダルトンは窮地を脱する能力もポケット内での勘も働かず、4回のサックを避けることができなかった。ランニングバック(RB)のアルビン・カマーラもディフェンスの穴を見つけられずに9回のキャリーで30ヤードしか稼いでいない。

問題はダルトンばかりではないが、QBが周りの選手を持ち上げるだけの働きをしていないのも確かだ。前半の終盤にダルトンは完全にオープンになっていたワイドレシーバー(WR)マーキス・キャラウェイへのパスを逃し、スクリメージラインでボールを何度かはじかれている上、アウトサイドラインバッカー(OLB)ジャスティン・ヒューストンにインターセプトされたことでセインツの運命は決した。これまでと変わらず、ダルトンは周りにいるプレーメーカーやオフェンシブラインメンと同じくらいのレベルでしかなく、今のセインツはそれではやっていけない。

それでもアレンHCはダルトンがもたらす限られた能力でも、QBジェイミス・ウィンストンの不安定さよりはましだと信じるしかないようだ。

アレンHCはダルトンについて「ここ5週間で彼はフットボールを効果的に動かす上ではいい働きをしてくれている」と述べた。「今夜の試合は良くなかった。先に進む中で評価していくつもりだが、攻撃面ではすべてがうまくいかない一日だった。これから改善していかなければならない」

ダルトンを司令塔に据えた試合でセインツは今シーズン2勝4敗となっており、パスで240ヤードを超えたのはたったの1試合で、タッチダウン10回に対してインターセプトを5回喫している。シーズン開幕から3試合続けて先発したダルトンがケガで欠場した間にウィンストンは1勝2敗を記録して2試合で240ヤードを超えているが、タッチダウン4回に対してインターセプトを5回記録している。

セインツが惨憺(さんたん)たる有り様のNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)南地区で首位から1ゲーム差をキープしている中、ウィンストンは健康であるものの、アレンHCは引き続きダルトンを起用すると言い張っている。

セインツはここ4試合で3回負けており、開幕戦で勝利を挙げた後は0勝3敗だった。ほとんどのチームにとって、将来を見据えて若い控えのクオーターバックを試験的に起用する時期が近づいていると言っていい。ところが、まるでスーパーボウルの優勝候補のようにオフシーズンを過ごしてきたセインツのロースターに成長途中の控え選手はいない。

これから先はダルトンとウィンストンの二択となる。今のところアレンHCはダルトンにこだわっているようだ。

【R】