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レイダースがウェイバーにかけたSエイブラムをパッカーズがクレーム

2022年11月10日(木) 10:08


ジョナサン・エイブラム【AP Photo/Gary McCullough】

トレード期限は過ぎたが、グリーンベイ・パッカーズはようやく注目に値する人物をチームに加えることができた。

パッカーズがラスベガス・レイダースからウェイバーにかけられたセーフティ(S)ジョナサン・エイブラムをクレームしたと『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが現地9日(水)午後に報じている。

ジョン・グルーデン元HC(ヘッドコーチ)とマイク・メイヨック元GM(ジェネラルマネジャー)が指揮を執っていたレイダースの前体制は、ドラフト1巡目の指名に数えきれないほど失敗した。2019年ドラフト全体27位指名を受け、そうした失敗の1つに数えられるエイブラムは、シルバー&ブラックで3シーズン以上を過ごし、36試合に出場した後、火曜日にウェイバーにかけられている。そして今、グリーン&ゴールドへと向かい、自分のキャリアをリセットして低迷するパッカーズのバックエンドをリフレッシュさせようとしているのだ。

最初の6試合で先発を務めた後、放出される前にレイダースのデプスチャートで下位に落ちていたエイブラムは今季、タックル48回を記録して『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』のグレードでは49.5という精彩を欠く成績となっていた。しかし、パッカーズのセーフティであるエイドリアン・エイモス(グレード56.1)とダーネル・サベージ(グレード47.6)は、5連敗を喫して低迷しているパッカーズにそれより良い結果をもたらしてはいない。

パッカーズ(3勝6敗)は努力を怠っていたわけではないが、11月1日に迎えたトレード期限までに目立った補強をすることができなかった。そして、今回獲得したエイブラムが勢いを失ったパッカーズ攻撃陣を改善させるためにできることもないだろう。それでも、まだ2022年シーズンに希望を抱いているチームにとって、今回の動きはリスクの低いものだと言える。

パッカーズはエイブラムにルーキー契約の最終年における残りの基本給100万ドル(約1億4,638万円)強のみを支払う予定だ。レイダースは2019年ドラフト1巡目で指名した他の選手にあたるディフェンシブエンド(DE)クレリン・フェレルやランニングバック(RB)ジョシュ・ジェイコブスと同様に、エイブラムの5年目オプションを行使していなかった。

2021年にレイダースの暫定HCを務めていたリッチ・ビサッチアは現在、パッカーズでスペシャルチームコーディネーターとなっているため、26歳のエイブラムは馴染みのある人物と再会を果たすことになるが、エイブラムは1巡目指名のポテンシャルを発揮するためにセカンドチャンスを模索するだろう。それは早ければ日曜日に控えるダラス・カウボーイズ戦から始められるはずだ。

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