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シーホークスHCキャロルの発言に反論するブロンコスQBウィルソン

2022年11月10日(木) 13:36

デンバー・ブロンコスのラッセル・ウィルソン【AP Photo/Mark J. Terrill】

シアトル・シーホークスのヘッドコーチ(HC)ピート・キャロルが今週、クオーターバック(QB)ジーノ・スミスがプレーコールシートの入ったリストバンドを着けていることがオフェンスをスムーズにするのに役立っていると言及して、少しばかり波紋を呼んでいる。

過去10年間にわたってシーホークスで先発QBを務め、現在はデンバー・ブロンコスに所属しているラッセル・ウィルソンは、現地9日(水)にこの発言についての質問を受けた。

『9NEWS(9ニュース)』によると、ウィルソンは薄ら笑いを浮かべながら「彼が何て言ったのか正確には知らないけど、俺たちは手首に何もつけない状態で多くの試合に勝った」とコメントしたという。「リストバンドをつけるかつけないかで、勝ち負けが決まるとは知らなかった。でも、自分たちがやることを確認するためなら、どんなことでもやればいいと思う。ゲームプランやコール内容などによっては、俺も何度かリストバンドをしたことが間違いなくある」

キャロルHCの発言には以前のシーズンでリストバンドを着用することに“抵抗”があったという内容も含まれており、ウィルソンの名前が直接的に出されたわけではないが、今回の発言はウィルソンに対するちょっとした当てつけだったとも受け取れる。

『Seattle Times(シアトル・タイムズ)』によれば、キャロルHCは月曜日に『Seattle Sports 710(シアトル・スポーツ710)』に出演した際に次のように語ったという。「気がつけば、ジーノはリストバンドを使わなくなっているだろう。それは大きな助けになる。それは物事をスムーズにし、スピードアップさせ、すっきりさせることができる。これもその一部だ。以前はそのようなことを一切していなかった。それに対する抵抗があったから以前はやっていなかったのだ」

クオーターバックがリストバンドを着用する理由はさまざまあり、経験が浅い場合につけることもあれば、コールされるプレーに短いコードが欲しい場合につけることもある。もし、タンパベイ・バッカニアーズのQBトム・ブレイディがリストバンドをクールに着こなせば、それはスマートな行動に見えるだろう。シアトル・タイムズによると、ウィルソン自身も特に新人時代にはリストバンドを使用していた時期があるとのこと。

ウィルソンのシーホークス退団をめぐるドラマは、今回のやりとりでさらに強調されている。ウィルソン率いるブロンコスがボールを動かすのに苦戦している一方で、ウィルソンに代わって今季から先発を務めているスミスがシーホークスをディビジョン首位に導いていることは、シーズン開幕前に寄せられていた期待とは正反対の結果だと言えよう。この対立によって、キャロルHCはリストバンドのことさえもやり玉に挙げている。

【RA】