コマンダース戦で科されたペナルティの責任は自分にあるとイーグルスDEグラハム
2022年11月16日(水) 13:33無敗を貫いていたフィラデルフィア・イーグルスがまさかの逆転負けを喫した夜、イーグルスにはもう一度攻撃権を取り戻すチャンスが残されていた。ワシントン・コマンダースには26対21でリードされていたものの、クオーターバック(QB)ジェイレン・ハーツ率いるオフェンスに90秒以上を残せる可能性はあったのだ。
しかし、コマンダースのQBタイラー・ハイニケが思い通りにターゲットを見つけられず、瞬時に判断してニーダウンした後に、イーグルスのディフェンシブエンド(DE)ブランドン・グラハムがハイニケにヒットしてしまい、ペナルティを科されている。
現地14日(月)の試合後、グラハムはハイニケが立ち上がってプレーを続行するものだと思っていたと明かした。
チーム公式記録によると、ベテランDEのグラハムは「立ち上がりそうな感じがしたから、彼を倒そうとしただけだ。誰にも分からないよ。でも、あれは俺の責任だ。俺が責任を取る。あれは自分のせいだ」と語ったという。
15ヤードの罰則により、イーグルスはコマンダースに試合終了まで残り10秒以下になるまで時計を進めることを許してしまい、残り数秒間でピッチプレーを試みることを余儀なくされた。そのプレーで残り時間が0になったときにフリーで6点を決めたコマンダースは、最終的に32対21で勝利している。
審判のアレックス・ケンプは試合後に記者のザック・バーマンに対し、グラハムは明らかに遅れてヒットしていたと指摘した。
ケンプは「あれは私の判断だった。私はクオーターバックが明らかにプレーを諦めたのだと判断した。したがって、彼はダウンしている無防備な選手だった。フィラデルフィアの55番による接触は遅れていただけでなく、頭や首の部分にも及んでいた」と述べている。
審判があの重要な場面で、それほど悪質には見えないヒットに対して笛を吹くのを控えるべきだったかどうかは、また別の問題だ。ルールにある通り、グラハムはハイニケが自ら膝をついた後にヒットしたためにペナルティを科されている。
「審判に試合を委ねるわけにはいかない」と言うグラハムは「あのポジションでは、彼が倒れていたらそれでOKだと思えばいいだけだ。俺としては、彼を確実に倒すためにプレーを押し進めただけで、フィールドから離れようとしただけだった」と続けている。
キャリア13年目のベテランであるグラハムはもっと状況をよく理解しているはずだった。うまく頭が働いておらず、ハイニケが自らニーダウンしたことに気づかなかったのか、チームメイトのアウトサイドラインバッカー(OLB)ハサン・レディックとサック数を競い合っていたのか、それともQBプレッシャーを全然決められなかったことに焦っていたのかは分からない。いずれにせよ、イーグルスが無敗のシーズンを維持するための逆転のチャンスを終わらせたのはこのエラーだった。
一方で、イーグルスのヘッドコーチ(HC)ニック・シリアニは、このコールが9勝0敗になるチャンスを逃した原因ではないと指摘している。
「それはうちが試合に負けた原因ではない」と述べたシリアニHCは「ターンオーバーを3回も喫したことが敗因だ。ポゼッションの時間も敗因だ。オフェンス、ディフェンス、スペシャルチーム、みんなで一緒になって負けた。それが試合の敗因だった」と続けた。
イーグルスの敗因がペナルティにあれば、もっと簡単に結果を飲み込めただろう。それどころか、ディフェンスは長くフィールドにとどまることになり、オフェンスはチャンスを棒に振っている。しかしながら、試合終了間際に観客がプレッシャーのかかる中で進められるドライブをもう一度見る機会を消し去ったのはグラハムの間抜けなプレーだ。それは残念だったと言える。
【RA】