3週間でインターセプト6回のビルズQBアレン、「賢いプレーをする」ことに集中
2022年11月18日(金) 12:03わずか数週間でバッファロー・ビルズは予想外に激戦となっているAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)東地区の寵児から3位チームへと転落した。
ビルズの何が変わったかと言えば、ボールセキュリティであることは明らかだ。この数週間でクオーターバック(QB)ジョシュ・アレンは重要な場面でターンオーバーをする癖がついてしまったようで、過去3試合のすべてでインターセプトを2回喫している。その結果、今季通算10回に増えたインターセプトはリーグ最多を数える。
さらに、アレンはシーズン第10週にゴールラインでスナップをファンブルしたことで負けを覚悟していたミネソタ・バイキングスに巻き返しのチャンスを与えてしまい、周囲はいよいよアレンに対する懸念を示すようになった。アレン本人もこの先で挽回しなければならないことを分かっている。
「決断力が第一、ゲームプランを信じること、周りの仲間を信じること、そしてやり過ぎないようにすること」とアレンは今週にコメントしている。「周りの仲間を信頼し、チェックダウンの機会があればそれを活かし、賢いプレーをするという考え方に向けて調整するのは難しいことではない」
最近の展開には懐かしさを感じずにはいられない。ワイオミング大学を卒業したばかりのアレンは、その強肩ゆえに有望株と見なされていたものの、彼の精度とインターセプトを投げる癖に懸念が残った。それはバッファローでのアレンのキャリア初期には問題となったが、ビルズは辛抱強さを見せ、質の高いスタッフを彼の周りに置き、最終的にはスーパースター級のクオーターバックというアレンに対するビジョンを実現させ、ビルズがNFLの強豪と言われるようになったのは彼のおかげと言えよう。
「自分でプレーを決めることもできれば、仲間を信用してプレーを決めてもらうこともできる。フットボールキャリアを通してその判断にずっと苦しんできた。そして、時にはやり過ぎてしまうんだ。それで深手を負うことになる」とアレンは話す。
最近、アレンはらしくないミスを犯し、彼が言うような深手を負っている。シーズン第9週の敗戦終盤に負った肘のケガも心配だ。
ビルズのシーズン第11週の対戦相手は最悪の相手というほどではない。クリーブランド・ブラウンズのディフェンスはシーズンの大半で不安定なプレーで苦しんでおり、ビルズにとってAFC東地区のライバルであるマイアミ・ドルフィンズに39点を取られたばかりだ。しかしながら、アレンの最近の苦戦を詳しく見てみると、ブランズにとって有利になるかもしれない点が見えてくる。
今シーズンにアレンが喫した10回のインターセプトのうち7回は相手がゾーンカバレッジで守ってきた時で、このようなインターセプトはNFL内で最多タイとなっている。ブラウンズは主にゾーンカバレッジに頼っており、今シーズンのカバレッジスナップの75.6%で使用している。
朗報と言えるのは、アレンはブラウンズを確実に苦しめることができるディープパスで攻撃を仕かけられるということ。アレンはリーグトップとなる21回のディープパスで784ヤードを積み上げている一方で、ブラウンズはディープパスを試みた相手クオーターバックに対しては、3番目に高いパサーレーティングを与えている。
ヘッドコーチ(HC)のショーン・マクダーモットはクオーターバックへの自信を失っていないようだ。ただ、軌道に乗るためには少しリスクを抑えてほしいという。
「要はバランスだ。彼はプレーを決める。それも華麗なプレーを」とマクダーモットHCは述べている。「私は彼のことを信じているし、チームはフットボールをもっとうまく扱い、時にはディフェンスがもたらしてくれた機会を活かさなければならない」
アレンがそれをできる機会は日曜日にやってくる。
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