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QBウェンツは復帰後、ハイニケの“主要なバックアップ”になるとコマンダースHCリベラ

2022年12月07日(水) 12:01


ワシントン・コマンダースのタイラー・ハイニケ【AP Photo/Patrick Semansky】

ワシントンではクオーターバック(QB)に関する論争は起きていない。それは今後もタイラー・ハイニケの仕事だ。

ワシントン・コマンダースのヘッドコーチ(HC)ロン・リベラには、カーソン・ウェンツが指のケガから復帰したとしてもハイニケと交代させるつもりはない。

チーム公式記録によると、リベラHCは現地5日(月)に「タイラーがいると安心する。カーソンはアクティブ登録されたら主要なバックアップになるだろう。そこから私たちは進んでいく」と述べたという。

シーズン第6週に行われたシカゴ・ベアーズ戦で指を負傷してから試合に出ていなかったウェンツは、11月23日に練習を再開した。その際に故障者リザーブ(IR)から復帰するまでの21日間の期間がスタートしている。コマンダースはウェンツが司令塔を務めていた試合で2勝4敗という戦績だった。

ハイニケがその職を引き継いでから、コマンダースは5勝1敗1分となっている。とはいえ、ここ3試合でオフェンスの得点が20点以下になっていることを踏まえると、ハイニケはまだ完全にはオフェンスの力を引き出せていない。

しかし、リベラHCはQBの交代が何らかの刺激をもたらすとは考えていないようだ。

「これが私たちの今の姿だと思う」と強調したリベラHCはこう続けている。「これが私たちのプレーのやり方だ。今はうまくランゲームを遂行できているし、ボールを保持する時間をコントロールしてディフェンスをフレッシュに保てている。もちろん、助けになることもあるだろうが、自分たちの立場や現状を考えると、今は良い位置にいると考えている。本当にそう思っている」

素人が見ても、コマンダースがハイニケの指揮下でより一貫したオペレーションを実現しているのは明らかだ。ハイニケは時に危険な方法でパスを出すことがあるが、ウェンツほど多くはない。また、ポケットでの動きもウェンツよりはるかに優れている。

おそらく、ハイニケに固執する最大の理由はワイドレシーバー(WR)テリー・マクローリン――コマンダースの最も優秀なプレーメーカー――に何度もボールを通す能力を発揮していることだろう。マクローリンはウェンツと出場した6試合でキャッチ22回、367ヤード、タッチダウン1回という記録だった。一方、ハイニケとプレーするようになってからマクローリンのパフォーマンスは一気に向上し、7試合でキャッチ40回、578ヤード、タッチダウン2回をマークしている。

「良い部分もあれば悪い部分もあるが、実際のところは多くのクオーターバックがそうだと思う。試合に出てたまにしかミスしないような選手はあまりいないと思う」とリベラHCは語った。

引き分けに終わった日曜日のニューヨーク・ジャイアンツ戦で見たように、ハイニケはパーフェクトな存在ではない。しかし、彼は低迷していたオフェンスを安定させ、チームをプレーオフ争いに導くのに貢献してきた。シーズン第14週にバイウイークを迎えた後、残り4試合を控えている中で、ハイニケが負傷でもしない限り、現時点でウェンツを先発に戻す理由はないと言えよう。

【RA】