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ペイトリオッツの攻撃スキームとスタッフに今もなお自信を持つベリチックHC

2022年12月08日(木) 15:19


ビル・ベリチック【AP Photo/Michael Dwyer】

現地5日(月)、ニューイングランド・ペイトリオッツのヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチックはこの時期にオフェンスに大幅な変更を加えることは実現不可能だと発言した。そして翌日、その発言をさらに強調している。

チーム公式記録によると、ベリチックHCは火曜日に「いいか、われわれはここでウィッシュボーンオフェンスをやらない。方針転換をすることはない」とコメントしたという。

「ディフェンス面でも、他チームのディフェンスを真似するなど、変化を起こすことはない。そうだ、大きな変化を起こすことは絶対に、実行できないだろう」

オフェンスが悲惨な結果を残していることを受けてマット・パトリシアが非難を浴びている中で、ベリチックHCはプレーコーラーを変更することは大きな変化と言えるのかと質問された。それに対し、ペイトリオッツのスキームとスタッフに自信を持っていると述べたベリチックHCは、こう話している。

「ああ、そうだ。繰り返しになるが、われわれが導入しているシステムには満足している。自分を含めたオフェンスのスタッフや、全体のプロセスを含めてね。ああ、ディフェンスもオフェンスもスペシャルチームもだ」

ここ3試合中2試合で10点しか挙げられなかったペイトリオッツは、シーズン第7週以降の試合平均得点が18.0点となっている。その間の戦績は3勝3敗だ。また、シーズン第7週以降の試合で決めたオフェンシブタッチダウンは平均で1.2回であり、その間の記録としてはデンバー・ブロンコスと並んでNFLで最も少ない数字となっている。

ベリチックHCは現段階においてオフェンスを活性化させる変化を起こす場合、それは全面的な見直しではなく、軽微な変更になると指摘した。

「つまり、ここの脂肪を切り落として、こっちに少し移動させるということがあるだろう」と語ったベリチックHCは「あるいは、うまくいっていると思うことを少し追加するとか、1人の選手や――オフェンスおよびディフェンスの一部がやっている比較的、効果のあることを取り入れてみるとか。少しばかり何かを足してみたいとは思うかもしれない。つまり、言ってみれば、重点をずらすだけだ」と続けている。

ペイトリオッツのパス攻撃はぬかるみにはまっており、今シーズンにクオーターバック(QB)マック・ジョーンズが1試合で2回以上のタッチダウンパスを成功させたのはわずか1回しかない。この問題はバッファロー・ビルズに敗れた先週の試合でジョーンズが暴言を吐いた原因となっている。ジョーンズはこのとき「ボールを投げろよ! クイックゲームは最悪だ!」と叫んでいるところを目撃された。

今季、ジョーンズはタッチダウン7回、インターセプト7回を記録しており、タッチダウンと同数以上のインターセプトを記録している有資格のクオーターバック6人のうちの1人となっている。他の5人――ケニー・ピケット(タッチダウン対インターセプト比が4対8)、ザック・ウィルソン(4対5)、ベイカー・メイフィールド(6対6)、マット・ライアン(13対13)、デイビス・ミルズ(11対11)のうち4人の選手はその成績が原因でベンチに下げられてきた。

ペイトリオッツはレッドゾーンでのプレーにも苦戦しており、レッドゾーンまで進めたドライブでは7回連続でタッチダウンを逃している(最後にレッドゾーンでタッチダウンを決めたのはシーズン第9週)。

6勝6敗でプレーオフ進出候補から遠ざかっているペイトリオッツがその目標を追い続けるためには、月曜夜に実施されるアリゾナ・カーディナルス戦で攻撃陣が調子を上げる必要があるだろう。

【RA】