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元ビルズPアライザ、集団性暴行での起訴はなし

2022年12月08日(木) 16:50

バッファロー・ビルズのマット・アライザ【AP Photo/Adrian Kraus】

昨年、サンディエゴ州立大学でフットボールをプレーしていた際に、オフキャンパスパーティーで17歳の少女に集団性暴行を働いた疑いが持たれていた元バッファロー・ビルズのパンター(P)マット・アライザが、それに関係して起訴されることはないと、現地7日(水)に検事が明かしている。

サンディエゴ郡地方検事事務所は、同じく2021年10月に報告された事件で告発された、アライザの所属していたサンディエゴ州立大学のフットボールチームの他のどのメンバーも、起訴されないと述べた。

35名以上の目撃者への聞き込みや10件の捜査令状によって集まった携帯電話のデータ、問題の夜に撮影された動画を含む証拠などが取り上げられた調査を受け、今回の決定が下されたと、地方検事事務所の声明で述べられている。

「検事は最終的に、証拠は正式な刑事起訴を支持するものではないこと、また、有罪判決につながる可能性がないことが明らかであると断定した。検事が起訴を提出できるのは、合理的な疑い以上のものがあると証明できることが、倫理的に想定できる場合のみとなる」とこの声明には記されていた。

アライザの弁護士であるケリー・アームストロングと原告の弁護士であるダン・ギレオンは、地方検事の決定について問い合わせるメールにすぐには応じていない。

去る8月、今回の訴訟に含まれる疑いについて“徹底的な調査”を行ったというビルズは調査結果に基づいてアライザを支持したものの、その数日後に新人パンターだったアライザをリリースした。

現在は18歳になっている原告は訴えの中で、当時21歳だったアライザがキャンパス外の住居の側庭で彼女と性行為を持った後、彼女を寝室に連れていき、そこで複数の男から次々に性的暴行を受けたとしていた。90分にわたって複数の男性から暴行を受ける間、意識が途切れ途切れになったと原告は話している。

裁判所に提出された書類によれば、原告は当日の夜にレイプ被害を受けたと友人に話しており、翌日に警察に被害を届けたとのことだ。

この訴えではアライザとその大学時代のチームメイトであるゼイビア・レナード、ナウリン・“パーア”・エワリコが告発されている。レナードとエワリコはすでにチームに在籍していない。

サンディエゴ州立大学はこの疑いに関する大学側の調査の遅れを強く批判されてきた。大学当局は独自調査が刑事捜査の妨げになる恐れから、警察からの要請に従って調査を遅らせたとしている。

“パントゴッド”の異名を持ち、4年生時に母校を同大ベストの12勝2敗のシーズンへと導いた素晴らしいキックで全会一致のオールアメリカンに選ばれていたアライザ。4月には2022年NFLドラフト6巡目でビルズから指名を受けていた。


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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