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ファルコンズがQBマリオタに代えて新人リッダーを先発に

2022年12月09日(金) 10:32


アトランタ・ファルコンズのデズモンド・リッダー【Ryan Kang via AP】

未来に目を向け、アトランタ・ファルコンズが新人クオーターバック(QB)デズモンド・リッダーをシーズン第15週の先発ラインアップに配置した。

ファルコンズはバイウイークの間にベテランQBマーカスス・マリオタを2022年ドラフト3巡目で指名したリッダーと正式に交代させ、リッダーを来週実施されるニューオーリンズ・セインツ戦の先発QBとして準備を進めている。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが現地8日(木)に伝えた。

アトランタはこのオフシーズンに、クオーターバックポジションの未来を見据えて動き始めた。マット・ライアンをインディアナポリス・コルツにトレードし、ドラフト2日目の選択権を使って元シンシナティ大学のスターを指名したのだ。ファルコンズはリッダーに慎重なアプローチを取り、プレシーズンに輝かしい未来の片鱗を見せたにもかかわらず、シーズン最初の13週はリッダーをマリオタの後ろにとどめていた。

現在5勝8敗のアトランタで、オフェンスは困難な状況に直面してきた。ここ5週で4敗を喫し、敗北した試合のそれぞれで17ポイント以下にとどまっているのだ。最近のマリオタはパスゲームで大きな脅威とはなれず、シーズン第7週以来、200ヤードを超えたのは1度だけ。アトランタが同じ期間に2勝しかしていないのも無理はない。

残してきた数字を振り返るに、マリオタが惨憺(さんたん)たる成績だったわけではない。パス成功率61.3%、2,219ヤード、タッチダウンとインターセプトは15対9、パサーレーティングは88.2となっている。しかし、毎週ファルコンズを見つめてきた人々なら、マリオタがアトランタのパスゲームを高めていないこと、また、ジェットエンジンというよりもむしろ、動きを止めるいかりのような存在であることを認めるだろう。ヘッドコーチ(HC)のアーサー・スミスは、今季の複数のゲームで積極的にパスゲームを回避してきた。その決断が、マリオタの腕によってチームを勝利に導く能力をスミスHCがどう判断していたかをよく表している。

スミスHCは2年連続でチームの才能を最大限に活用してきた。しかし、最近のファルコンズが苦戦している様子からは、スミスHCのチームが限界に達したことがほのめかされており、それは今こそルーキーに移行するタイミングだという合図なのかもしれない。マリオタの契約もそこに一役買っている。マリオタは2023年に1,200万ドルを手にすることになっており、そこには新リーグイヤーの5日目に有効になる300万ドルのロースターボーナスが含まれる。仮にファルコンズがリッダーの実力をはかるべき時期があるのだとすれば、それは今だ。

ドラフト前にNFLスカウティングコンバインの40ヤード走と垂直跳び、幅跳びで全クオーターバックのトップに立ち、インタビューでも各チームに強い印象を与えたリッダーは、興味深いドラフト候補生から未来のフランチャイズクオーターバックへと成長した。各チームの幹部たちはリッダーの最も印象深い点は腕の才能ではなく、メンタルな部分の気質だと認めている。リッダーは注目すべき成熟度とリーダーシップによってシニアボウルのチームの指揮を取っており、一部で”いいぞ、彼は多分何かを持っている”と言われていたと『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが伝えている。

高く評価されながらも、これまではその力を封じられてきたリッダー。今回のニュースは、オールアメリカン・アスレチック・カンファレンス年間最優秀選手賞を2度受けたクオーターバックが、ついにレギュラーシーズンに登場することを意味する。リッダーはバイウイークの期間を活用して、デビューに向けて準備している。

ファルコンズはこれがリッダーのアトランタにおける長く成功に満ちたキャリアの始まりであることを願っているだろう。

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