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セインツのアレンHC、DEキャメロン・ジョーダンにケガを偽装したNFL規則違反で罰金

2022年12月11日(日) 21:09


ニューオーリンズ・セインツ【NFL】

現地10日(土)、NFLはニューオーリンズ・セインツに35万ドル(約4,780万円)、ヘッドコーチ(HC)デニス・アレンに10万ドル(約1,366万円)、ディフェンシブラインコーチのライアン・ニールセンに5万ドル(約683万円)、そしてディフェンシブエンド(DE)キャメロン・ジョーダンに5万ドルの罰金を科した。彼らはシーズン第13週にタンパベイ・バッカニアーズと対戦して敗れているが、その中でリーグが長年定めているケガの偽装に関する規則違反があったという。『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが伝えている。

問題となったのはマンデーゲームの第4クオーター半ばにジョーダンが膝を付き、下腿(かたい)を指し示した場面だった。その影響で、ちょうど第4ダウン残り10ヤードでトム・ブレイディがバッカニアーズオフェンスを並べようとしたところで、ケガによるストップがかかった。再開後、バッカニアーズはパントを蹴っている。

チームは声明を出し、「ニューオーリンズ・セインツは月曜日の夕方にゲームを意図的に遅らせる行為をしたとのいかなる主張も否定する」と述べた。「ディフェンシブエンドのキャメロン・ジョーダンは第3ダウンのプレーで足に痛みを感じたため、治療を求めた。彼はブルーの医療テントに入り、医療スタッフの診察を受けた。その結果、テーピングを受けてゲームを最後までプレーすることができた。翌日、彼はニューオーリンズでMRI検査を受け、左足の中足部をひどく捻挫していることが判明した。以来彼は毎日施設へ来て、このプレーによるケガの治療を受けている。セインツは適切なルートを通じて今回の罰金について抗議するつもりであり、今回の処分は正しいものではなかったことが明らかになるだろう」

ジョーダンも土曜日に『Twitter(ツイッター)』で罰金への不満をつづった。

「過去最高額の罰金を昨日NFLから言い渡された…理由もないストレス要因が増えたぜ」

「罰金ってのはNFLから公開されてるもんか? こういうのは周知されるべきだと思う。中にはくだらない罰金もあるけど、今回のは特に…バカげてる。パントの前に“試合を遅延させる意図的行為”とやらをやって何の意味があるっていうんだ? NFLはただ新しい高級時計か何かでも欲しかったんだろう。俺から巻き上げんなよ」

ペリセロによると、同じ規則違反で他のチームにも罰金が科されているという。ベンガルズのセーフティ(S)ジェシー・ベイツ三世も先週ケガを偽装したとして5万ドルを科されたが、ペリセロによるとこちらも処分に異議を申し立てる考えのようだ。

これらの罰金が言い渡される1週間前に、全32のクラブに対して覚書が送付されている。それには、今シーズン中にクラブ側が不必要にプレーを中断させようとする意図的行為が複数観測されており、ゲームの品位と競争の公正さを守ることの重要性を強調する内容が記されていた。

覚書にはゲームオペレーションに関する2022年のメンバークラブ向けポリシーマニュアルの言葉が引用されている。

「チームおよび/または選手が不必要にプレーを停止させたり、プロセスを引き延ばすか遅延させたり、プレーの停止によって不適切に利益を得たり、ATCスポッター(独立公認アスレチックトレーナー)の行動に影響を与えたりする意図的試みは全て“不正行為”とみなされ、ゲームオフィシャルの判断によるフィールド上のペナルティーに加えて、懲罰の対象となる可能性がある」

12月2日(金)の覚書にはまた、規則に違反した際の最低罰金額として、クラブ側に35万ドル、ヘッドコーチに10万ドル、選手/アシスタントコーチに5万ドルとするリストが記されていた。

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