RBドビンズの復帰によりラン攻撃を向上させたレイブンズ
2022年12月13日(火) 14:51J.K.ドビンズは人々が記憶している通りの姿を見せた。
現地11日(日)に行われたライバルのピッツバーグ・スティーラーズとの試合で、ボルティモア・レイブンズのランニングバック(RB)であるドビンズがラインナップに戻ってきた。16対14で勝利したその試合で、ドビンズは最長44ヤードのランを含めて120ランヤードを稼ぎ、タッチダウン1回を決め、スティーラーズ守備陣に深手を負わせている。
チーム公式サイトによると、ドビンズは「まだいつも通りの自分に戻れていないから、これからもっと良くなっていくつもりだ。100ヤードゲームを200ヤードゲームにしたいと思っている。これからも健康状態を高めていく」と話しているという。
2021年、プレシーズンで膝を負傷したドビンズはレギュラーシーズンをすべて棒に振った。そして、今シーズン第3週から復帰を果たしたものの、本来の実力を発揮できていないように見受けられていた。そこからシーズン第6週にかけては4試合に出場してキャリー35回で123ヤード(アテンプト平均3.51ヤード)、タッチダウン1回を記録していたが、はんこん組織を除去するために別の手術を受けることになり、再び離脱を余儀なくされている。このとき、ドビンズはシーズン終盤に復帰できることを期待されていた。
そして、それはうまくいったようだ。
ドビンズは新人として印象的な活躍をした2020年シーズンに見せていた才覚を発揮し、スティーラーズのフロントセブンを打ちのめしている。第1クオーターに44ヤードをゲインした後、4ヤードのタッチダウンランも決め、レイブンズが序盤に10対0でリードするのに貢献した。一方で、ドビンズ本人はもっと調子が良ければロングランで得点を挙げられたはずだと振り返っている。
レイブンズはドビンズの活躍を必要としていた。日曜日、クオーターバック(QB)ラマー・ジャクソンはケガで欠場しており、代わりに出場したQBタイラー・ハントリーは激しいヒットを受けた後に脳しんとうプロトコルに置かれて試合を途中離脱している。そうした中で、レイブンズは3番手のドラフト外ルーキーであるアンソニー・ブラウンの指揮下でプレーしていた。
レイブンズ(9勝4敗)はランゲームを駆使してスティーラーズを寄せ付けず、2点差で逃げ切ってAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区の首位を守っている。
ディフェンシブエンド(DE)カライス・キャンベルは「J.K.が野獣だというのは知っていた。今日、あいつがやったことを予想していたかって? 俺はここでウソなんてつけねえよ。あんなのは予想していなかった」と語った。「あいつには、お前は走りでチームを背負う存在だと言っていた。ビジョンも、動止も、端から端まで走る様子も、あいつはボールを持つたび、相手にその実力を思い知らせていた。フィールドに出たくてたまらなかったんだろうな。そのプレーから思いや情熱が伝わってきたよ」
ドビンズの復帰は、シーズンを通してランニングバックたちのプレーが安定していなかったレイブンズのラン攻撃を向上させている。ハントリーが土曜日に実施されるクリーブランド・ブラウンズ戦に向けてプロトコルをクリアしたとしても、レイブンズはポストシーズン進出を確実にするためにドビンズのこうした活躍を必要としているはずだ。
「この試合で必要だったのはランゲームだった」と明かしたヘッドコーチ(HC)ジョン・ハーボーは「最後のドライブで多くのランヤードを稼いだ。ガス(エドワーズ)もそうだ。最終2回のランは彼がやった。彼は貨物列車みたいに走り回っていた」と続けている。
【RA】