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新たな契約でタックル市場を“リセット”したいテキサンズOTタンシル、「全てが完璧にまとまりつつある」

2022年12月30日(金) 19:24

ヒューストン・テキサンズのレアミー・タンシル【AP Photo/Eric Christian Smith】

オフェンシブタックル(OT)レアミー・タンシルはすでにフットボール界で高額報酬をもらっているタックルのトップ3に入っている。

彼が望むのはナンバー1の座だ。

3年間延長したヒューストン・テキサンズとの契約2年目が終わろうとしているが、タンシルは未来に目を向けており、自分にふさわしいと考える報酬をもらうのに、現行契約が終わるのを待つつもりはない。次のオフシーズン中にも彼は2020年にサインした契約の再交渉を持ちかけるつもりだ。

「今一番高額なのは誰か知らない。2,300(万ドル/約30億3,334万円)のトレント・ウイリアムスかな。でも俺はその上を行きたい」と彼は『ESPN』に言っている。「いつだって市場をリセットしたいと思っているんだ。そのための絶好のチャンスだ。俺の契約、プレー、全てがそろいつつある。完璧にまとまりつつあるんだ」

タンシルの3度目のプロボウル行き――先週のロースター発表で確定している――も材料の1つだ。さらには7年のキャリアでベストとなっている『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス/PFF)』のグレードも。

「オフシーズン中のモチベーションとなったのは、俺がすごくいい先発だって記事が出たことだった」と彼は言う。「それが燃料となって早くまたフットボールがしたいと思ったんだ。去年は親指のケガで12試合も休んじまったからな。でも、とにかくカムバックしてみんなに俺が一番のタックルだってことを見せたくて仕方なかった」

タイミングもまたタンシルに有利に働いている。明らかに再建の最中にあるチームの一員として、タンシルは1,850万ドル(約24億4,076万円)のベースサラリーを得ることになっているが、ヒューストンの2023年のキャップスペースでは3,520万ドル(約46億4,233万円)を占めることになる。年平均額を2,300万ドル超にしたいのならば、交渉によってこの巨大なキャップヒットを引き下げる余地はあるかもしれない。テキサンズはキャップスペースを確保するため、すでにタンシルの2022年の報酬をベースサラリーからボーナスへと変更している。つまり、チームとタンシルは財政的観点から彼の立場を認識しているということだ。

タンシルもまた、自分をリリースまたはトレードし、長期契約を優先することでチームがどれだけ――1,850万ドル――のキャップスペースを節約できるかを認識している。場合によっては、これが彼のキャリアで大金をつかむ最後のチャンスになる可能性もあるのだ。

テキサンズは必ずしも大金を払って近い将来のために優秀な人材を確保しなければならない立場ではない。だが、クオーターバックの保護――オフシーズンの成り行き次第ではどんなクオーターバックでも――は全NFLチームにとってかなり優先度の高い課題だ。タンシルは2022年にそのレベルのプレーを見せており、2023年のスペースが4,600万ドル(約60億6,742万円)あると推定されるテキサンズなら可能な契約だ。

今シーズンのテキサンズは2勝しかできずに低迷しており、タンシルもすっかり日陰の存在となっている。それがオールプロ選出に響く可能性もあるが、もしキャリア初の選出がかなえば、それも交渉の好材料となる。

「プロボウルに敬意を払いたい。コーチや選手たちの投票によってプロボウルの先発になれるなんていい気分だよ。そんな機会を与えられるなんて俺は恵まれている」とタンシルは話す。「オールプロ(の可能性)? ああ、俺はいままで7年間ずっとオールプロとして認められたくて必死で頑張ってきた。そいつはNFLで得られる最大級の成果だと思う」

テキサンズにとっても、左タックル(LT)の心配をしなくていいというのは将来計画の作成においてプラスになるはずだ。

【M】