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ルーキーQBピケットについて、「目の前でどんどん成長している」とスティーラーズDTヘイワード

2023年01月03日(火) 17:54

ピッツバーグ・スティーラーズのケニー・ピケット【Aaron M. Sprecher via AP】

ケニー・ピケットはピッツバーグ・スティーラーズのプレーオフ進出の望みをシーズン第18週までつなぎ留めた。

2週続けて、クオーターバック(QB)ピケットは第4クオーターで動きながらランニングバック(RB)ナージー・ハリスに美しいパスを投げてゲームウイニングドライブを決め、チームはボルティモア・レイブンズに16対13で勝利した。2戦連続、最後の1分間で勝利を決定づけるタッチダウンパスを投げたルーキーQBはNFL史上ピケットが初めてだ。

「あの若者は俺たちの目の前で成長している」とスティーラーズのディフェンシブタックル(DT)キャメロン・ヘイワードは『Pittsburgh Tribune-Review(ピッツバーグ・トリビューン・レビュー)』に言っている。「彼は質の高いボールを投げて、俺たちをリードしている。本当に素晴らしいよ。あの年(24歳)でピッツバーグ・スティーラーズのクオーターバックをやっているんだからね。あのオフェンスのリードの仕方は最高だ。しかも毎週のように成長している」

ピケットが長期的に彼らの司令塔となり得るのかという疑問が少しでもあるなら、この2週間で本人がその答えを十分に知らしめたことになる。

「うちの若いQBについては言葉では言い尽くせないほどだ」とスティーラーズのヘッドコーチ(HC)マイク・トムリンは述べた。「厳しい状況で彼は笑みを浮かべるんだ。われわれが必要とした時にはいつでもそれをやってのける準備ができている。とにかく見ているだけで気持ちがいい若者だ」

ピケットの記録自体はパス成功が27回中15回、168ヤードでタッチダウン1回と、決して突出しているわけではない。だが、彼はここ最近大きなミスをしていない。サンデーナイトで彼はこのチームで何かを起こせる能力を示した。動きながら素晴らしいプレーをいくつか見せ、囲まれていない時も良いスローをしていた。

スティーラーズの試合最後の攻撃プレーは完全にピケットが主役だった。ラッシュをかわし、左に動き、リセットして、プロボウル選出のラインバッカー(LB)ロクアン・スミスにカバーされていたエンドゾーンのハリスに完璧なパスを投げた。それはピケットのポテンシャルを示すようなプレーだった。

「俺たちは練習で2分間のドライブを何度もやる。するとうちのクオーターバックのガッツが分かるんだ」とアウトサイドラインバッカー(OLB)T.J.ワットは言う。「シーズン中ずっと、練習でみんなが走り、ボールが届くのを見てきた。驚きはしなかったよ」

勝利を決めたドライブで、ピケットは6回のアテンプト中5回をコンプリート、64ヤードとタッチダウン1回を決めている。彼がセンター下に入っての第4クオーターでの逆転劇は3度目のことであり、その若いキャリアで4度目のゲームウイニングドライブだった。

「自分自身の中にあった自身がフィールド上に現れているだけだと思うし、みんなもそれを感じ始めていると思うから、うれしいよ」とピケットは言っている。「ハドルに加わると、みんなの自信が見えるんだ。クオーターバックとして彼らが俺を信じてくれているのが分かるし、ハドルにいる彼らのことを俺も信頼している。そういう状態だと、何かが実現する可能性が生まれるんだ」

ボルティモアでの勇猛な戦いによって、彼らはポストシーズンのチャンスをつなぎ留めた。第18週を前に8勝8敗となった彼らは、自らクリーブランド・ブラウンズに勝ち、ニューイングランド・ペイトリオッツがバッファロー・ビルズに敗れ、マイアミ・ドルフィンズがニューヨーク・ジェッツに敗れれば、ポストシーズンの資格を得る。2勝6敗でスタートした彼らがプレーオフに進むのは困難なことではあるが、決して荒唐無稽ではない。

第17週にブラウンズはQBデショーン・ワトソンの指揮の下、素晴らしいプレーを見せたが、シーズン最終戦の相手としてはそこまで恐ろしいチームではない。ドルフィンズはQBがケガに苦しんでおり、ポストシーズンが懸かった試合で7巡目指名のルーキーを先発させるかもしれない。ペイトリオッツは今季すでに一度ビルズに大差で敗れている。ビルズがまだ第1シードを狙っているか否かで様相は変わりそうだ。

スティーラーズが今年ポストシーズンにいけるかどうかにかかわらず、ピケットが終盤で見せたプレーは、若きQBがこの先多数のプレーオフへとチームを率いていってくれるという明るい展望をもたらしている。

【M】