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FAになるラムズQBメイフィールド、「自分には先発QBになれるほどの実力がある」

2023年01月10日(火) 11:08


ロサンゼルス・ラムズのベイカー・メイフィールド【AP Photo/Jae C. Hong】

NFLの14チームがプレーオフに備えて準備を進める中、その他のチームはオフシーズンに向けて仕切り直しをしようとしている。クオーターバック(QB)ポジションに関して、それは椅子取りゲームのような様相を示すかもしれない。

今春にフリーエージェント(FA)になるクオーターバックとしては、トム・ブレイディをはじめとし、ラマー・ジャクソンやジーノ・スミス、ダニエル・ジョーンズ、ジミー・ガロポロ、サム・ダーノルドなどが挙げられ、このままではFA市場にクオーターバックが溢れかえることになるだろう。市場に出てこようとしているベテランクオーターバックの数は需要よりも多い。

かつてドラフト全体1位指名を受けたQBベイカー・メイフィールドは、自分がそのうちの1つの仕事を手に入れられると考えているようだ。

『Orange County Register(オレンジ・カウンティ・レジスター)』のギルバート・マンザノによると、現地8日(日)にシーズン最終戦のシアトル・シーホークス戦に敗れた後、現在ロサンゼルス・ラムズに所属しているメイフィールドは「自分には先発クオーターバックになれるほどの実力があると思っている。それに対しては何の疑いもない」と語ったという。

メイフィールドはラムズの一員になってから初めて臨んだラスベガス・レイダース戦で、信じられないことにチームを17対16の逆転勝利に導いた。しかし、それ以来、輝きはほとんど失われている。

延長戦の末に敗れたシーホークス戦でも苦戦していたメイフィールドは、5回のサックを浴びながら、26回のパスを投げて成功率50%、147ヤードという記録にとどまった。メイフィールドがオーバータイムでインターセプトを喫したことは、シーホークスの決勝フィールドゴールにつながっている。このプレーでは、ワイドレシーバー(WR)ヴァン・ジェファーソンがオープンになっていたにもかかわらず、メイフィールドはフィールドの内側にボールを投げてしまった。それにより、セーフティ(S)クアンドレ・ディッグスにボールを拾われる結果となっている。

7月にクリーブランド・ブラウンズからトレードされたメイフィールドは、カロライナ・パンサーズの先発として今シーズンを開始したが、着実にボールを動かすことに苦戦し続けた後、負傷してベンチに下げられることになった。復帰後、1試合だけ再び先発を任されたものの、インターセプト2回を喫して惨敗。メイフィールドはデプスチャートで3番手に沈むことを甘んじて受け入れる代わりにリリースを要請し、パンサーズはそれを承諾している。

ヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイのいるロサンゼルスにたどり着いたことは、メイフィールドの見通しにいくらか活力を与えた。メイフィールドはそこで、すべての環境が整っていれば、まだ投げられることを示している。しかしながら、プレッシャー下では以前と変わらず、あまりにも多くのミスを犯す不安定なクオーターバックのままだった。

マクベイHCとの経験を経て、先発の座や多額の報酬を追い求めるのではなくむしろ自分にとって最良の環境を探していくつもりだと明かしたメイフィールドは、こう話している。

「自分にとって最高の機会にならなきゃだめだ。またフットボールをするのが楽しいと思えるような場所に出会った後で、先発になるために小切手を追いかけるようなことはしない。また新しいことに挑戦するのは大変だろうけど、今回は大きな決断になるだろう。だから、いろいろと考えることになりそうだ」

多くのシグナルコーラーがフリーエージェントになろうとしていることを踏まえると、この春にメイフィールドが先発の座を勝ち取れば、衝撃をもたらすだろう。メイフィールドはむしろ、バックアップの仕事を手に入れた上で、今シーズンにロサンゼルスで担った役割と同じように、スターターが負傷した場合に代役を務める可能性の方が高い。

【RA】