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ラムズでの未来は“適切な時間をかけて”決めるとマクベイHC

2023年01月10日(火) 17:06


ロサンゼルス・ラムズのヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイ【AP Photo/Ashley Landis】

わずか1シーズン前には第56回スーパーボウルで優勝を果たしたにもかかわらず、フラストレーションのたまる落胆の2022年シーズンを5勝12敗で終えたロサンゼルス・ラムズのヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイは、チームとの今後については時間をかけて検討するつもりだ。

マクベイHCは現地9日(月)に「適切な時間をかけられるようにしたい」と語った。

「こういうことは一度もなかったが、影響を受けた人々にきちんと配慮する必要がある。一番重要なことは、おそらく、自分が愛し、本当に大切にしている人とつながる、一貫した会話や対話をもつことだろう。“自分と(マクベイ夫人である)ベロニカ(コミン)にとって、何がベストだと思う?”とね」

「だが、それが私の今後の決断に関連して影響を受けるであろう人々への共感や責任感がなくなるというわけではない。だからこそ、軽い気持ちでやりたくない。適切な時間をかけるという意図を確かなものにする一方で、関係する人々に配慮したやり方で決断する」

必ずしもマクベイHCが今すぐに引退して放送ブースに向かうというわけではないものの、2022年はフットボールで成功するために休みなく働くことで評価されているコーチにとって、とりわけ厳しい1年だった。サンクスギビングデーが来るまでにディフェンディングチャンピオンであるラムズにはけが人が続出し、プレーオフに再び出場できると考えるだけの理由はほとんどなかった。

ラムズはまた、急速な転換ができるような位置にもいない。ラムズは2021年にスーパーボウルタイトルに向けて全資本をつぎ込んでおり、シンシナティ・ベンガルズを倒すことでその見返りを得た。しかしながらそのコストは非常に大きく、クオーターバック(QB)マシュー・スタッフォードを獲得するために1巡目指名権を2つ(2022年と2023年)失っている。また、“今勝つ”ための動きによって、今後2年のサラリーキャップスペースもほぼいっぱいの状況だ。そして、彼らが獲得もしくは再契約した選手たち――スタッフォードやアーロン・ドナルドをはじめ――が若返ることは決してない。

トンネルの向こうに光は見えていないものの、厳しいシーズンを送ったことを踏まえれば、マクベイHCがこれからも続けていくことができないほど燃え尽きてしまったと考えても無理はない。とは言え、コーチングを続けていくための炎は、まだしっかりとマクベイHCの中に存在する。2017年にヘッドコーチとして起用されたときに近代のNFLヘッドコーチとしては最年少の30歳だったマクベイHCは、ラムズをおまけ的な存在から確固たるコンテンダーに成長させたのだ。

オーバータイムでシアトル・シーホークスに敗れたシーズン第18週のことについて、「たとえば“これがラストプレーなのか?”といったような、あなた方が持つような感覚を私が持ったことがあるか? 否、そんなことは一度もない」とマクベイHCは語った。

「私は36歳だ。まだ尽きないエネルギーがある。前に進んでいくときに、自分自身や妻、家族にとってベストなやり方で前進すること、そして、いかに確実に、これだけ重要な役割を自分に可能なやり方で果たしていくかというだけの問題であり、そこに“イエス”と答えられる状況でありたい。そういったことができるのであれば、そこについてはかなりはっきりすると思う」

マクベイHCはこれから数日か数週間をかけて、自分自身が設定する疑問に適切な答えを出すことができるかを判断するだろう。もしできないのであれば、ロサンゼルスに一つコーチ職の空きができることになる。

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