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2023年にQBジャクソンが戻ってくることを望むレイブンズの選手たち

2023年01月17日(火) 15:05


ボルティモア・レイブンズのラマー・ジャクソン【Kevin Sabitus via AP】

ワイルドカードラウンドでシンシナティ・ベンガルズに24対17で敗れた翌日、ボルティモア・レイブンズの選手たちはオフシーズン中にフランチャイズクオーターバック(QB)を失いたくないという思いを明確にしている。

2018年シーズンにジョー・フラッコをしのいで先発の座を手に入れて以来、レイブンズのQBラマー・ジャクソンはフランチャイズを活性化させ、5シーズンで4度チームのプレーオフ進出に貢献してきた。しかし、2年連続で負傷欠場を余儀なくされ、プレーオフには出場できず、現状ではフリーエージェント(FA)になる可能性があるという事実により、彼の将来は不透明なものになっている。

『ESPN』によると、ディフェンシブエンド(DE)カライス・キャンベルはチームのロッカールームを使える最後の日に「彼のような人を手放したらだめだ。偉大な選手になる可能性を秘めている、新しいエキサイティングな子は常にいるものさ。でも、これは“確実さ”とか“すでに分かっていること”がものを言うビジネスで、ラマー・ジャクソンがどんなヤツかはみんな知っているだろ。彼に長期契約を与えて“その人”にすることが、レイブンズの組織にとって最大の利益になると思う」と語ったという。

自分自身も今回のオフシーズンに将来について熟考することを認めている36歳のキャンベルは、これまで3年間をジャクソンと共にプレーしてきた。そのため、自分の主張を裏付ける功績をジャクソンが残してきたことをよく知っているのだ。

ジャクソンはAP通信年間最優秀選手賞を受賞した2019年シーズンに発揮していたように、投球の才能と機動力の両方を並外れたレベルで兼ね備えている。ジャクソンはそれを武器に、先発として出場した試合でチームに45勝16敗という成績をもたらし、1万2,209パスヤード、タッチダウンパス101回、インターセプト38回、パサーレーティング96.7、4,437ランヤード(キャリー平均6.1ヤード)、タッチダウンラン24回を記録してきた。

今シーズン、ジャクソンがPCL(後十字靭帯/こうじゅうじじんたい)を捻挫する前、レイブンズは試合平均で25点を稼いで7勝4敗だった。ジャクソンが欠場するようになってから急激に勢いを失ったレイブンズ攻撃陣は、レギュラーシーズン最後の6戦での成績が試合平均12.5点という状態でポストシーズンを迎えている。そして、プレーオフでの敗戦を含め、レイブンズはジャクソン不在の試合で3勝4敗に終わった。

その差は歴然としたものだった。月曜日にロッカーを片付けていた選手たちの心の中にその思いが残っていたのは間違いないだろう。

「心の中では彼がここに来ることは分かっている」とコメントしたレフトタックル(LT)ロニー・スタンリーは「彼はコンペティターだ。勝ちたいんだ。これは彼のチームで、彼のオフェンスだ。ラマーにとって一番大事なのはお金じゃない。彼は本当に勝ちたいと思っているんだ。一般的に信じられていることとは反対にね」と続けている。

それでも、金額の問題はシーズンを通して障害になっていた。ジャクソンとレイブンズが2022年シーズンを前に交渉をいったんやめた理由の一部がそれであり、シーズンが終わった今、再びさまざまな推測が持ち上がろうとしている。

また、膝の負傷をおして相手ディフェンスに対して以前のジャクソンと同じくらいの戦いができるはずだという外部の意見に、ジャクソンが対抗しようとしていたように見える例もあった。1月12日にグレード2のPCL(後十字靭帯/こうじゅうじじんたい)捻挫を抱え、いまだ“炎症”があって、“安定していない”とツイートしたのがその一例だ。

契約状況や負傷、ポストシーズンから脱落する前にフィールドに戻って来られなかったことが、ここ数週間にわたって次第に大きくなってきた騒動を嵐へと成長させている。今や、最終的な結果はフロントオフィスやジャクソンの手に委ねられた。しかし、選手たちに尋ねれば、ボルティモアの主要選手たちはQB1の復帰を心から願っているようだ。

タイトエンド(TE)マーク・アンドリュースは「彼が戻ってくることを願っている。彼こそ、その人だ。ナンバー8には人として、選手として、友人としての愛と敬意しかない」と話した。

【RA/A】