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決勝点となったファンブルリターンに「あんな気持ちは二度とない」とベンガルズDEハバード

2023年01月17日(火) 16:31


シンシナティ・ベンガルズのサム・ハバード【AP Photo/Joshua A. Bickel】

AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)ワイルドカード戦で宿敵ボルティモア・レイブンズに対する勝利をシンシナティ・ベンガルズにもたらしたのは、ディフェンスだった。

第4クオーター開始2分でレイブンズが1ヤードラインから試合をリードしようとチャンスをうかがっていたとき、ベンガルズ守備陣の一団がこの試合一番のプレーを見せた。レイブンズのクオーターバック(QB)タイラー・ハントリーがエンドゾーンに向かって手を伸ばしたものの、ラインバッカー(LB)のジャメイン・プラットとローガン・ウィルソンにはばまれる。2人によってルーズになったボールを拾ったディフェンシブエンド(DE)サム・ハバードが98ヤードを走り抜き、そのままタッチダウンを決めた。

ハバードはこのプレーについて、試合後の記者会見で「たたき落としてくれたローガン・ウィルソンのおかげさ」と話している。

「あとは正しいタイミングに、正しい場所にいただけ。何人かがブロックについてくれたし。タックルされることだけ心配していた。エンドゾーンまで行けてうれしいね」

ハバードの見事なリターンによって、当初はレイブンズが7ポイント差で優勢だった試合は24対17でベンガルズがリードする形になり、ベンガルズはそのリードを最後まで守りきった。

ハバードがフィールドを駆けていくとき、ベンガルズの選手3人がそれを護衛し、20ヤードラインでレイブンズのタイトエンド(TE)マーク・アンドリュースをはねのけた。劇的なタッチダウンが決まったことで、『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によれば、ベンガルズが勝利する可能性は46%から88%に上昇したという。

「ああ、大きなスクリーンで見ていたよ」と認めるハバードは「“あいつが来てる、誰かブロックしてくれ!”って感じだった。どうかどうか、つかまらないようにって思ってた。あのときはそれしか考えていなかった」と振り返った。

ハバードのプレーはポストシーズンの歴史上、最長のファンブルリカバーからのタッチダウンになる。また、NFLリサーチによれば、プレーオフの試合の中では、第4クオーターで決まった最長距離の勝ち越し点だったという。

シンシナティ出身のハバードは「あんな気持ちになることなんて、人生で二度とない。本当にスペシャルだ」と話した。

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