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1試合でPAT4回失敗の記録を作ってしまったカウボーイズKマハー

2023年01月17日(火) 17:51


ダラス・カウボーイズのブレット・マハー【Photo/Chris O'Meara】

現地16日(月)ダラス・カウボーイズのキッカー(K)ブレット・マハーが歓迎せざる記録を残してしまった。スーパーワイルドカード週末にレイモンド・ジェームス・スタジアムでタンパベイ・バッカニアーズに対して収めた勝利でさえ、ぬぐいされない不名誉な記録だ。

マハーはカウボーイズが31対14で勝利した試合で、4回のエクストラポイントに失敗している。『Elias Sports Bureau(イライアス・スポーツ・ビューロー)』によれば、マハーは1932年に個人記録が取られるようになって以来、レギュラーシーズンもしくはポストシーズンに4回のPAT(ポイント・アフター・タッチダウン)に失敗した初めてのキッカーになったという。

試合自体はダラスの圧勝で終わったものの、4回の試みに失敗したマハーが5回目のエクストラポイントを成功させたときには、その場の空気に安堵がにじんでいる。チームのレギュラーシーズン最終戦までさかのぼって5回連続失敗の流れが、ここで止まった。

明らかにイップスにあてはまると思われる今回のケースで、マハーはカウボーイズがタッチダウンを決めるたびにキックを左右に外していた。

マハーはシーズン第18週のワシントン・コマンダース戦でこの試合唯一のPATを外している。プレーオフ初戦の第1クオーターでクオーターバック(QB)ダック・プレスコットがタイトエンド(TE)ダルトン・シュルツへのタッチダウンパスを決めた後、キックを大きく外したマハーは、ショックを受けているように見えた。

その後も続くキック失敗に、サイドラインにいるプレスコットをはじめ、スイートから観戦しているオーナーのジェリー・ジョーンズまでがフラストレーションを抱えている様子だった。

「俺は“マネー”・マハーの一番のファンだ」と言うプレスコットは次のように続けた。

「自分の映像はもちろん見たけど、あれはただの感情だ。それも一部ってこと。でも、個人的に彼と話して、試合の後で“忘れようぜ。俺たちにはこれからもあんたが必要だ”って言った。俺だって、1週間前はひどかった。そういうことはあるんだ。でも、お互いを信じあって、自分たちに何ができるかを信じる。俺は個人的にも、彼が何をやってきたかは分かっているし、キャリアを通じて彼が見せてきた回復力を知っている。彼が来週に復活して、パーフェクトになって俺たちを助けてくれることに疑いはない」

カウボーイズが24対6でリードしていた第4クオーターに、ヘッドコーチ(HC)マイク・マッカーシーは35ヤードのフィールドゴールの機会を見送り、第4ダウン残り4ヤードからの攻撃続行を決断した。結果的にこれはマハーにとって正しいコールであり、ワイドレシーバー(WR)シーディー・ラムが18ヤードのタッチダウンを決めたことで、マハーはこの試合で初めてにして唯一のキック成功を記録することができた。

カウボーイズでの4年目を送っているマハーが、一つのレギュラーシーズンにPATを4回ミスしたことはない。昨年の失敗は3回で、53回のアテンプト中、50回に成功した。

カウボーイズが日曜日に組まれたサンフランシスコ・49ersとのディビジョナルラウンドにコマを進める中、マハーがチームと共に歩み続けるかはまだ分からない。しかし、マッカーシーHCはマハーに信任票を投じているようだ。

「われわれにはブレットが必要だ。彼はそのことを理解している。だから、われわれは今週にそこに立ち返り、彼の準備を整えなければならない。サンタクララの屋外型のスタジアムでキックすることについては、彼は落胆している。われわれには彼が必要だ。彼には集中してもらわなければならない。彼は1年を通してずっとわれわれのために強い緊張状態を味わってきたが、それも計画のうちだ」とマッカーシーHCは語った。

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