現地19日（木）、ナショナル・フットボール・リーグ（NFL）が2023年インターナショナルゲームに出場する5チームを発表した。バッファロー・ビルズ、テネシー・タイタンズ、ジャクソンビル・ジャガーズ、カンザスシティ・チーフス、ニューイングランド・ペイトリオッツがそれぞれ2023年レギュラーシーズン中にインターナショナルゲームに臨む予定だ。

ロンドンのトッテナム・ホットスパー・スタジアム――米国外で唯一のNFL専用設備を擁したスタジアム――では来季も2つのインターナショナルゲームが実施されることになっており、ビルズとタイタンズがそれに出場する。ジャガーズはロンドンで試合を行うという複数年契約の一環として、再び第二のホームであるウェンブリー・スタジアムを訪れることになった。

2023年シーズンにはチーフスとペイトリオッツがドイツで開催されるレギュラーシーズンゲームに参加するところを見ることができる。開催都市については追って発表される予定だ。NFLはすでに、今後4年間にわたってミュンヘンとフランクフルトでドイツでの試合を開催することを発表している。チーフスとペイトリオッツは米国以外の国での販売権を確保できるNFLのインターナショナル・ホーム・マーケティング・エリア（IHMA）プログラムに参加しており、両チームはドイツでの販売権を取得している。

ビルズは2015年に、タイタンズは2018年に、それぞれロンドンでプレーしたことがあり、今度の機会は両チームにとって2回目のロンドン遠征となる。IHMAが承認され、英国での販売権を手にしているジャガーズは、記念すべき10試合目のロンドンゲームに挑む。ミュンヘンでドイツ初のインターナショナルゲームが実施された2022年に続いて、チーフスとペイトリオッツがドイツデビューを果たすことになった。

世界中でチケット需要とリーグへの熱狂が増している中で、2022年のインターナショナルゲームでは観客数と視聴率が記録的な数字となった。

NFLクラブ事業および主要イベント＆インターナショナル部門取締役副社長であるピーター・オライリーは「リーグとスポーツを国際的に成長させることはNFLの主要な戦略面での優先事項であり、2023年に再び米国外で5試合を開催できることに興奮している」と話している。「われわれは世界中の熱狂的なファンにとってレギュラーシーズンゲームの生観戦がいかに重要かを理解しており、この重要な取り組みに対して各クラブが強力かつ長期的にコミットしてくれていることに感謝している。世界的に見て、われわれのゲームへの関心は過去最高水準にある。2023年にNFLを代表するクラブやスター選手とともに再び英国とドイツを訪れることを心待ちにしている」

メキシコシティにあるエスタディオ・アステカで改修工事が行われるため、2023年はメキシコでインターナショナルゲームが開催されない。オライリーは「NFLの国際的な成長戦略において、熱狂的かつ現在も拡大を続けているファンベースを持つメキシコは重要な役割を担っている。メキシコの素晴らしいファンとの交流を通年で行うことに引き続き尽力し、将来またメキシコで試合を開催することを楽しみにしている」とつけ加えた。

ビルズの取締役副社長兼チーフオペレーティングオフィサー（COO）であるロン・ラッキアは「2023年に行われるリーグのインターナショナルゲームへの出場が決定し、このスポーツの世界的な発展に貢献し続けられることを誇りに思っている」と述べている。「NFLはこの取り組みで素晴らしい結果を残してきた。2026年にオープン予定となっているわれわれの新スタジアムの設計において非常に重要なインスピレーションを与えてくれたトッテナム・ホットスパー・スタジアムを、ビルズマフィアに味わってもらえるのはとても楽しみだ」

また、タイタンズのバーク・ニヒル社長兼CEOは「2023年にNFLを代表するチームのひとつとなり、英国におけるこのスポーツの素晴らしい成長を後押しする役割を担えることを光栄に思っている」とコメント。「2018年に参加した試合とそれに至るまでのロンドンの雰囲気はまさに刺激的だった。それ以来、われわれは英国にいるタイタンズファンと交流を続け、彼らはわれわれの最も熱狂的なファンベースの1つに成長している。次のシーズンにトッテナム・ホットスパー・スタジアムで再び彼らに会うことが待ち遠しく、ここテネシーにいるファンの多くも遠征を楽しみにしていることだろう」

チーフス会長兼CEOのクラーク・ハントは「この秋、ドイツのゲームに参加し、世界にいるより多くの人々にチーフスキングダムをお見せできることを、これ以上ないほど楽しみにしている。われわれのチームとファンは過去に、インターナショナルシリーズの一環としてロンドンとメキシコシティで素晴らしい経験をした。ドイツでゲームを継続的に成長させることを目指すNFLに協力できることを楽しみにしている」と語った。

ペイトリオッツオーナーのロバート・クラフトは「ドイツでの試合に出場するチームに選ばれたことに感激している」とコメントし、「われわれは過去3回のインターナショナルゲームにおいて、ファンの皆さんの素晴らしい応援もあって無敗を誇っている。われわれの非常に熱狂的なファンがドイツにいることを知っており、ついに現地でプレーできることを心待ちにしている。ファンの皆さんは素晴らしい雰囲気を作り出してくれることだろう。それが忘れられない経験となり、2023年シーズンのハイライトの1つになると確信している」と続けた。

そして、ジャガーズのマーク・ランピング社長は次のように話している。「ジャガーズとウェンブリー・スタジアムは2022年に、ロンドンで開催されたNFLの試合の中で史上最高の観客動員数を誇り、首都においてインターナショナルゲームの歴史を作った。われわれはウェンブリーでのホームゲームを少なくともあと2回開催することになっており、そのたびに1つ前のものより大きく、より良いものにすることを目指している。しかし、われわれのロンドンや英国に対するコミットメントは、毎年1回のホームゲームにとどまるものではない。非常にありがたいことに、われわれは継続的に拡大している忠実なファンベースを有しており、JagTag（ジャグタグ）プログラムは全国で約9万人の若者を対象とし、ユニオン・ジャックス基金は社会的弱者である若者を幅広く支援することを保証している。ジャガーズは常にロンドンのNFLシーンの一部となることを計画しており、2023年に再び訪れることを楽しみにしている」

2021年におけるNFLのスケジュール拡大に伴い、9回目のレギュラーシーズンのホームゲームを行うことができるチームがあるカンファレンスから最大4チームが毎年、中立地のインターナショナルゲームに出場するよう指定されるようになった。

【RA】