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パスラッシュに重点を置くブラウンズ新DCシュワルツ、「高い基準を設定する」

2023年01月20日(金) 15:24

ジム・シュワルツ【NFL】

守備コーディネーター(DC)ジム・シュワルツがクリーブランド・ブラウンズにやってきたのは、ブラウンズとディフェンシブエンド(DE)ジェイデビオン・クロウニーの関係を救うには遅かったかもしれない。それでも、シュワルツにはDEマイルズ・ギャレットという優秀なパスラッシャーがいる。

ギャレットはシュワルツDCの新しい守備陣におけるスターになるだろう。そして、それだけにとどまらない。

シュワルツDCは現地18日(水)に、チームの公式サイトで「このリーグで最もゲームに影響を与える方法は、パスラッシュだ」と語った。

「われわれはパスラッシュにかなりの重点をおく。このポジションについては、高い基準を設定するつもりだ」

ブラウンズは近年に、かなりのリソースをエッジラッシャーたちにつぎ込んできた。2021年にクロウニーと契約し、2022年も再契約している。また、2021年には元1巡目指名選手のタカリスト・マッキンリーも迎えたものの、途中まで実力を発揮していたマッキンリーのシーズンはケガによって中断し、ブラウンズでの時間は1年で終わった。

チームの要石となる選手であるギャレットは、2020年に5年1億2,500万ドル(約161億1, 550万円)の契約を締結。今もディフェンシブフロントに残っている唯一の主要選手となっている。

2022年のディフェンシブインテリアへのブラウンズのアプローチについては、その評価は主観的なものになる。多くの人々から見れば、ブラウンズはディフェンシブタックル(DT)に関しては大きな動きを見送り、3年目のディフェンダーであるDTジョーダン・エリオットに希望を託して、2019年の1巡目指名選手であるDTテイベン・ブライアンで補強した形になる。ただし、チームはこれをエリオットが力を発揮すると信じての試練だったと考えるだろう。

その結果は素晴らしいとは言えなかった。エリオットは期待に答えられず、タックル36回(フォーロス5回)、サック2回、『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』のグレードでは40を少し超えた数字に終わった。ブライアンはそれを上回ったものの、サックは合計で3回。ギャレットのマークした16回を13回も下回っていた。

シンプルに、ブラウンズのディフェンシブフロントは十分ではない。リーグ25位のランディフェンスは、あらゆる力量の相手バックスによって、あまりにも頻繁に切り開かれていた。

ギャレットはシュワルツDCが展開するワイドナインにうまくフィットするだろう。また、これからも相手攻撃陣やブラウンズファンたちの注目を集めるはずだ。しかし、シュワルツDCは水曜日に、自分の仕事はギャレットに“自由を感じ、もっと生産的になれるように、何らかの答えを与え、スキームや個人的な部分で何らかの見解を与えられるようにすること”だと説明している。

行間を読むことは難しくない。ギャレットを最大に活用する唯一の方法は、ディフェンシブフロントの他の部分を強化し、相手オフェンスにブロッキングのリソースを最もつぎ込むべきはどこなのかの決断を難しくすることだけだと、シュワルツDCは分かっている。

シュワルツDCはギャレットについて「基準が高くなっているのにはそれなりの理由がある。われわれはそこに本当に懸命に取り組むつもりで、彼も自分の役割を果たすだろう」と話した。

オフシーズンにこのグループの改善というタスクを課されているジェネラルマネジャー(GM)アンドリュー・ベリーも、懸命に取り組むことだろう。ブラウンズがプレーオフの有力候補に戻りたいならば、単純にそれ以外の選択肢はない。

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