QBタネヒルとロースターについては決断の前に精査の時間が欲しいとタイタンズGMカートン
2023年01月21日(土) 22:41テネシーに到着したラン・カートンは大きな歓迎を受けたが、タイタンズの新ジェネラルマネジャー(GM)は近いうちに大きな決断を下すことになる。
現地20日(金)の記者会見で、カートンは今後のクオーターバック(QB)――具体的にはライアン・タネヒルのステータスについて質問された。
「この時点で何かを話すのはフェアではないと思う」とカートンは記者団に述べた。「われわれはまだロースターを精査しているところだ。ライアンはここで素晴らしい活躍を見せている。多くのフットボールゲームに勝った。私はこのチームでフットボールゲームに勝つことを楽しみにしている。だが、そうした決断をするためにはもう少し精査のための時間が必要だ」
タネヒルのテネシーでの4シーズン目は、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)南地区タイトルを賭けてジャクソンビル・ジャガーズと戦い、敗れたシーズン第18週を含め、5試合を欠場することになった足首のケガに悩まされた。11年目のベテランは出場した試合では2,536ヤード、タッチダウン13回でインターセプト6回、パサーレート94.6を記録している。タネヒルが先発した試合でタイタンズは6勝6敗だった。
プレーオフに進める実力を持ったディフェンス(許したランヤードが1試合あたり76.8ヤードでリーグ1位)の足をオフェンスが引っ張った1年を終えて、2015年以来となる負け越しを喫したチームにとって、QBの変更が争点となっている。今年の夏に35歳の誕生日を迎えるタネヒルは、2020年にチームと結んだ1億1,800万ドル(約152億8,749万円)の契約最終年を迎えようとしている。『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によると、ベースサラリーは2,700万ドル(約34億9,799万円)で、キャップヒットは3,660万ドル(約47億4,171万円)だという。
会見ではタネヒルについて明確な答えを持っていなかったカートンGMだが、安定したQBを持つことの重要性は忘れられていなかった。
「これはクオーターバックが原動力となるリーグだ」とカートンは述べた。「そのポジションをめぐって日々採用と解雇が起きている。私は自分の意見を持てるように、そのポジションについてもっと精査に時間をかけたい。その後で、マイク(ブラベル/ヘッドコーチ)と私で協議し、答えを出す」
ヘッドコーチ(HC)のブラベルは2週間前に開いたシーズン末の記者会見で、変更もあり得ると認めていた。同じ日に、彼は攻撃コーディネーター(OC)トッド・ダウニングとその他3人のコーチを解雇している。タイタンズはシーズン半ばにジョン・ロビンソンGMにも別れを告げた。
しかし、ブラベルはタネヒルに関しては健康状態を保っている限り、彼がチームの先発だと述べている。オフシーズンにブラベルが行ったアップグレードには、QBの保護とオフェンスのスピードアップが含まれていた。
「私がずっと望んできたことだ。スマートでタフ、そして速さ」とチームのアイデンティティーについて当時ブラベルは語っていた。「そしてフィジカル(であってほしい)。このゲームには全レベルにおいて一定のフィジカリティーが要求されると思う。基本的に安定し、テクニックでプレーする。だがわれわれにはもっと速さが必要だ。もっと速いフットボールチームにならなければいけない。われわれが最速チームということは非常にまれだ」
カートンはタイタンズでの使命の一環として、2023年にそのビジョンを実現できるよう、ブラベルと協力すると述べている。
「マイク・ブラベルが私のTo-doリストのトップにいる」とカートンは述べた。「われわれが協力し、関係を構築することで、このロースターをどう作るか計画を立てる。この組織を改善するためにやるべきこと、修正すべきことは多数あるが、私のナンバー1プライオリティーはマイク・ブラベルともっと時間を過ごし、ここのシステムを学んで、どうしたら彼らの改善に役立てるかを知ることだ。それがまた、チャンピオンシップで勝てるチームを作ることに役立つ」
ブラベルブランドのフットボールはこれまで一貫した成功をもたらしていた。しかし、ケガに泣かされた2022年シーズンによって、2年続けて11勝以上を挙げ、3年連続プレーオフに進出していた流れも途絶えてしまった。過去7年間をサンフランシスコ49ersで過ごしたカートンは、タイタンズの今後のロースター戦略に新たな発想を与え、ブラベルの優れたコンセプトをアップグレードするために雇われた。
「私は史上最高の才能評価者になれるかもしれないが、マイクのために彼のシステムに合う選手を連れてこられなければ、うまくはいかない」とカートンは語った。「われわれは才能を集めるためにここにいるのではない。チームを作るためにいるのだ」
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