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ジャガーズに明るい未来、「これは終わりじゃなくて始まり」とQBローレンス

2023年01月23日(月) 10:45

ジャクソンビル・ジャガーズのトレバー・ローレンス【AP Photo/Charlie Riedel】

ジャクソンビル・ジャガーズの再生の兆しが見えたシーズンは終わりを迎えたが、今後の成功の基盤はできているようだ。

2年連続でドラフト全体1位指名権を獲得する形でシーズンを終えていたジャガーズだが、2022年のチームは生まれ変わっていた。AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)南地区優勝を果たし、ワイルドカード戦を制して、現地22日(日)に第1シードのカンザスシティ・チーフスに敗れている。

27対20で敗北した後、ジャガーズのクオーターバック(QB)であるトレバー・ローレンスは報道陣に「俺たちにできたことは、特別だった」と話した。

「俺たちがここにいるなんて誰も思わなかったし、俺たちはただ信じ続けただけ。すごくクールだった。参加できて、本当にクールさ。それに特別だった。最初からね。今年は俺たちのフランチャイズがとにかく前進して、この組織にとって、俺たちの街にとって、明らかにものすごく大きな年だった。それが俺たちのマインドセットだ。俺たちはそれ以下では妥協しない。味わったし、ここにいたけれど、まだ手にしていないたくさんのものが残っている」

先週にロサンゼルス・チャージャーズとの試合を27対0からひっくり返したジャガーズは、チーフスとの対戦でもひたすら前進する精神を見せていた。振り返れば、10月末に5連敗を喫して2勝6敗となっていたジャガーズは、そこから7勝2敗を記録して2017年以来の地区優勝を果たしている。

最初のポゼッションから最後までリードを保ち続けたチーフスに、ジャガーズはおよばなかった。しかし、余裕を感じるほどのリードは決して許さず、第4クオーター序盤の時点で3ポイント差だった。

ローレンスはパス39回中24回成功、217ヤード、タッチダウン1回、インターセプト1回を記録。前半にインターセプト4回を喫し、後半に4回のタッチダウンで巻き返したスーパーワイルドカード週末より安定したプレーだった。

だが、チームはまだチャンピオンシップレベルでの勝利については学んでいる段階であり、ローレンス本人にも予測できたように、つまずくところはあった。ローレンスはジャガーズの最後から2つ目のドライブで、フィールド中央にいた際にこの日初めてインターセプトされている。また、その前にはワイドレシーバー(WR)ジャマル・アグニューがチーフス側9ヤードラインでファンブルし、ターンオーバーを喫していた。

こういったプレーがジャガーズのシーズンが終わったことを象徴していたものの、試合を通じていかに彼らが強敵チーフスに食い下がったか、そして特に、次第に失いつつあるゲームにいかに対応したかが、ジャクソンビルの未来が開けたことを示しているかもしれない。

ローレンスがインターセプトされてからジャクソンビルが再びボールを手にしたのは、残り時間1分04秒、点差は10ポイントという状況だった。2年目のQBであるローレンスは39秒でチームを37ヤード進め、キッカー(K)ライリー・パターソンの48ヤードからのフィールドゴールのチャンスにつなげた。これで試合はワンスコアゲームになっている。続くオンサイドキックは失敗に終わったものの、チャンスを切り開いた素早いドライブは新生ジャガーズの姿を表していた。

道半ばだったとは言え、多くが予測していたよりも遠くまでたどり着いたジャガーズは、オフシーズンに完全な再建ではなく、今季の成功に基づいて発展していくことを課題としている。

ローレンスは「これは終わりじゃなくて、始まりなんだ。俺たちは始まったばかり。俺たちはそれを味わった。皆がすでに、次のチャンスにハングリーになっている」とコメントした。

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