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目標達成ならず、今季の成果が“無効”になった気がするとビルズQBアレン

2023年01月24日(火) 00:09


バッファロー・ビルズのジョシュ・アレン【AP Photo/Joshua Bessex】

現地22日(日)に行われたAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)ディビジョナルラウンドゲームで、バッファロー・ビルズのクオーターバック(QB)ジョシュ・アレンの放ったパスがファンブルではなくパスインコンプリートと判定され、厳しい戦いを強いられていたビルズに希望の光が差し込んだとき、試合時間はまだ10分残っていた。しかし、一時的に希望が見えた状況下でも、そのときアレンが見せていた表情がすべてを物語っていた。彼は自分とビルズが窮状に陥っていることを自覚していたのだ。

そのプレーでシンシナティ・ベンガルズのコーナーバック(CB)マイク・ヒルトンからヒットされたアレンは、険しい表情を浮かべて歯を食いしばっていたが、その後に17点もの差を何とか縮めるためにフィールドに戻っている。このときのアレンとビルズオフェンスは持ち味の威勢の良さを発揮するいつもの彼らではなかった。ちなみに、今回の試合が行われたハイマーク・スタジアムで、ベンガルズはアレンが司令塔を務めるビルズにプレーオフの試合で敗れたことが一度もない。

ビルズはそこから6回のプレーを実行し、1回のフォルススタートを取られた。アレンが最後に第4ダウン残り6ヤードの場面でワイドレシーバー(WR)ゲイブ・デービスに向けて投げたパスは力無く落下し、インコンプリートに終わっている。“ミスター・ジャニュアリー”と呼ばれるアレンも結局は人間なのだ。そして、あのプレーにおいて――そして試合の大半で――“プレーオフ・ゲイブ”はどこにもいなかった。27対10で敗れた試合を最後にビルズのシーズンは終わろうとしている。

試合に敗れた後に感じたことについて聞かれたアレンは「落胆だ」と答えてこう続けた。「勝つためにプレーするんだ。俺たちの目標はスーパーボウル、ワールドチャンピオンシップに勝つことだったけど、それを達成できなかった」

「だから、今シーズンに起こったことが俺たちの心の中ですべて無効になった感じ。最悪だ」

アレンは序盤で勢いに乗れず、ビルズ守備陣はベンガルズからいくつか強烈な打撃を受けていた。それにより、ビルズは試合開始から11分で14対0という大差をつけられている。それぞれのチームが序盤2回のポゼッションを終えた時点で、ベンガルズが146ヤードを稼いでいたのに対し、ビルズはわずか11ヤードしか獲得していなかった。

「ビハインドからプレーするのは決して楽しいことじゃないけど、前半終了前にワンスコアゲームにするチャンスはあった。それなのに俺たちはそれを生かせなかった」とアレンは振り返っている。

ビルズは2回のスコアリングドライブを決めるも、その両方で非常に苦労していた。どちらも得点に結びつけるまでに7分以上を要し、挫折とネガティブなプレーに耐えなければならなかった。また、どちらのドライブも試合の流れを変えることにはつながっていない。しかも、ビルズはそれ以降に何も成果を挙げられず、最後の23分間強は無得点となっている。そして、ベンガルズが次の日曜日に実施されるカンザスシティ・チーフスとの対戦に向けて一歩踏み出した一方で、ビルズはホームで冬を越すことになった。

このゲームには無視できない情動指数があった。雪が降っていた。ダマー・ハムリンが会場を訪れていた。つまり、すべてが物語のように彼らの道を指し示しているように見えていたのだ。

しかしながら、ベンガルズがキックオフ直後から調子を上げ、最後まで決して手を緩めなかったというのが現実だった。明らかにベンガルズの方がフィジカルで集中力のあるチームだったと言えよう。

「彼らは良いゲームプランを持っていた」と言うアレンは「俺たちは彼らのベストパンチを予想していた。彼らは出てきて俺たちにパンチをくらわせたんだ」と続けている。

【RA】