カウボーイズHCマッカーシー、最後のプレーについて語らず
2023年01月24日(火) 00:09現地22日(日)、ディビジョナルラウンドの試合でサンフランシスコ・49ersと対戦したダラス・カウボーイズの運命を握っていたのは、カウボーイズ自身の最後のプレーだった。この試合で多くのミスを重ねたカウボーイズだったが、それでもまだ巻き返すチャンスはあった。展開されたフォーメーションは、見る者の興味を引き付けた。
自陣24ヤードラインにいたカウボーイズは、7点差を追っている状態。すべてのオフェンシブラインマンを通常のスポットから外し、ランニングバック(RB)エゼキエル・エリオットがクオーターバック(QB)ダック・プレスコットにスナップを出すという布陣に、その場にいた全員が注目している。
しかし、ボールがスナップされた後、そのプレーは大きな衝突音と共に、あっという間に終わってしまった。そのときに、カウボーイズのシーズンも終わった。カウボーイズを19対12で下した第2シードのサンフランシスコ・49ersが、次の日曜日に組まれたフィラデルフィア・イーグルスとの対戦にコマを進めている。
カウボーイズのヘッドコーチ(HC)であるマイク・マッカーシーは、失敗に終わったガジェットプレーについて「うまく始動しなかった」と話した。
残りは76ヤードという長距離ながらも、これは革新的なプレーになりそうだった。攻撃コーディネーター(OC)ケレン・ムーアの魔法のトランクには何が入っていたのだろうか? 今回は、残念ながらウサギは期待通りに登場しなかった。
プレスコットは素早くドロップバックし、ワイドレシーバー(WR)ケボンタエ・ターピンにボールを放ったが、ターピンはその直後にヒットされた。カウボーイズがどんなマジックを披露しようとしていたにしろ、その内容が明かされることはもうないのかもしれない。
マッカーシーHCは「詳しくは話したくないが、あれは明らかにプランではなかった。ガジェットプレーか、何であるにしろ、終わりのためのものだ。われわれが練習している、ラストプレーの状況のコールだ」とコメントした。
ゲームの最終盤、残り時間が1分を切ってカウボーイズにボールが戻ってきたとき、おそらく放っておけばエンドゾーンに入っていたはずのボールをターピンが6ヤードラインでフェアキャッチしたため、最後のシリーズは自陣6ヤードからスタート。最初のプレーではプレスコットが遅いパスプレーを展開し、あわやセーフティでゲーム終了になりかけた。プレスコットはなんとかエンドゾーンのパスラッシャーをかわしたものの、ダルトン・シュルツへのパスはインコンプリートに終わり、このプレーがドライブの方向性を決定づけている。
その後、シュルツが連続して9ヤードのキャッチを決めており、その中には第3ダウン残り1ヤードで決めたキャッチがあった。シュルツはアウトオブバウンズに出たものの、相手にヒットされてラインをクロスする際に後方に動いている。ルールでは、残り2分を切っていても、こういったケースでは時計は止まらない。カウボーイズはこの前のディフェンスシリーズですべてのタイムアウトを使い果たしていた。
残り10秒となって49ersの守備陣には緩みが見え、ダラスはそこを突こうとした。プレスコットはアウトルートを使ってシュルツにパスを投じ、この39ヤードのキャッチが決まっていれば最後のプレーでもう一騒ぎできたはずだ。しかし、シュルツの2歩目はインバウンズについていなかった。このプレーはレビューの末、インコンプリートになっている。
そして、あの最後のプレーに至った。残り3分の段階で、カウボーイズにはまだアウェーで勝利するチャンスがあった。残り1分になったときにも。しかし、カウボーイズがこの最後の数分間に、自分たちの道を切り開くことはなかった。
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