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新体制下での夢のシーズンを悪夢のような敗北で終えたジャイアンツ

2023年01月23日(月) 15:20

ニューヨーク・ジャイアンツのヘッドコーチ(HC)ブライアン・ダボール【AP Photo/Matt Rourke】

地区ライバルの手によって自分たちのシーズンが終わった数分後、ニューヨーク・ジャイアンツのヘッドコーチ(HC)ブライアン・ダボールはリンカーン・フィナンシャル・フィールドの演壇に立ち、その日に起こったことを要約しようと試みていた。

「ええっと」と始めたダボールHCは「ここに不時着した」とコメントしている。

ジャイアンツはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区チャンピオンで第1シードを獲得していたフィラデルフィア・イーグルスに38対7で惨敗し、プレーオフから脱落した。この敗北はあまりにも決定的なものであり、イーグルスが14対0でリードしていた第1クオーター終了時には、結果が目に見えていたようなものだった。また、ハーフタイムには28対0となっており、ダボールHCとビッグブルーの運命は変えようがない状況だったと言えよう。

ダボールHCは報道陣に「どんな時でもあんなふうに先手をとって、ハーフタイムの時点でリードを広げていたらそのチームが高い確率で勝つと言えるだろう」と話している。「私は自分のチームを正しく評価している。彼らの努力も正しく評価していると本人たちに伝えた。1年を通して、彼らの職業倫理と組織にいる人々もね」

「だが、フィリーはあの試合に勝って当然だった。これはプレーオフにおける不時着だ。負けるのはつらい。こういう負け方は余計につらい」

年間最優秀コーチ賞の候補にもなっているダボールHCは就任初年度に、同時期にチームに加入したジェネラルマネジャー(GM)ジョー・シェーンと共にフランチャイズを立て直してきた。ロースターにいる過小評価されていた選手たちを最大限に活用したジャイアンツは、最初の9試合で7勝を挙げて9勝7敗1分で6シーズンぶりのポストシーズン進出を果たし、多くの人を驚かせた。ワイルドカードでミネソタ・バイキングスに勝利したことで、ジャイアンツは10年以上前に行われた第46回スーパーボウルで優勝して以来となるポストシーズンでの勝利をつかんだ。

しかし、そこで彼らの夢のシーズンは終わっている。ジャイアンツは現地21日(土)夜、チーム施設からI-95号線を95マイル南下した場所に位置するフィラデルフィアで、タイトル争いには到底加われないようなパフォーマンスを見せていた。

ダボールHCは「がっかりしている。全員がもっといい仕事をできたらよかったのに。私がもっといい仕事をできたらよかったのに。本当にへこんでいる。それが正直な気持ちだ」とコメントしている。

イーグルスとの試合で、序盤に勢いに乗れなかったジャイアンツは最後まで立て直すことができず、227トータルヤード、ポゼッション時間25分以下、第1ダウン獲得13回という記録となった。一方、QBジェイレン・ハーツ率いるイーグルスは勢いよくスタートを切ると最後までそれを続け、トータルで416ヤード、第1ダウン獲得26回、サードダウンコンバージョン14回中10回を記録。さらに、序盤5回のドライブ中4回でタッチダウンを決めている。

地区チャンピオンはジャイアンツとは別の次元にいた。

「フィリーに称賛を」と請うたダボールHCはこう続けている。「彼らは今日、すべてにおいて私たちより優れていた。タフなゲームだった。あらゆる面で負けていたから、特定の何かがあったわけではない。これはチームゲームであり、私たちはただそれを成し遂げられなかっただけ。フィリーにはおめでとうと言いたい。彼らは次に進める。残念ながら私たちはそうすることができない」

【RA】