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手は「全て問題なし」とDEチャッブ、ドルフィンズでさらなる向上を目指す

2023年02月05日(日) 18:50


ブラッドリー・チャッブ【Tom DiPace via AP】


2月に入って数日が経過したが、マイアミ・ドルフィンズのディフェンシブエンド(DE)ブラッドリー・チャッブはこの時期としては久しぶりにフィジカル面の充実を感じている。

2度のプロボウルに選ばれているチャッブはこれまでの5シーズンで度重なるケガに泣かされてきた。前シーズンに手を痛めながらも、極めて重要になると自ら予測するオフシーズンに向けて、突き進む準備ができたと彼は考えている。

「2月としては、過去3、4、5年と比べてなかなかいい状態だ」とチャッブは現地3日(金)に『Donald W. Reynolds Boys & Girls Club(ドナルド・W・レイノルズ・ボーイズ&ガールズ・クラブ)』を改装するコミュニティーイベントに参加した際、『NFL.com』に話した。「シーズン中に手を痛めてしまったけど、見ての通りギプスも外れて、動かせるようになっている。かなりいい感じだよ。あとは感覚を取り戻して、スケジュールを決め、元通りに進み出すだけさ」

ボーイズ&ガールズ・クラブのリノベーションのために庭造りを手伝いながら子どもたちの案内をするのは、クオーターバック(QB)を引き倒すのと同じではないかもしれないが、チャッブの回復ぶりは明らかだった。

黒星を喫したシーズン第16週のグリーンベイ・パッカーズ戦で手を痛めたチャッブは第17週を欠場した。元デンバー・ブロンコスのチャッブがシーズン中に欠場した試合はこの1戦だけであり、12戦を欠場した2019年や10戦を欠場した2021年と比べれば大きな前進だった。

2018年NFLドラフト全体5位指名の26歳のチャッブはシーズン半ばでドルフィンズにトレードされ、5年1億1,000万ドル(約144億2,980万円)の契約を手に入れた。チャッブの移籍後、ドルフィンズは12月4日から元日までの間、5連敗している。それでもマイアミはプレーオフに進出し、チャッブは初めてのポストシーズンを経験した。それはデンバーで始まり、バッファローでスーパーワイルドカードに敗れて終わるというとてつもなく慌ただしいシーズンだった。

「少しずつ全てを体験した」とチャッブはシーズンを振り返る。「いいこともあったし、悪いこともあった。もちろん、いいことの1つは素晴らしい組織の仲間になれて、組織とリーグの中でプレミア選手として高く評価されたことだ。それが良かったことの1つ。もう1つ良かったのは俺のキャリアで初めてプレーオフに進んだことだ。俺にはまだやっていないことがたくさんあって、それがその1つだった」

「がっかりしたことは当然、プレーオフゲームで負けたことだ。それを喜ぶ人はいない。連敗が続いてしまったこともね。うれしいことや悲しいことがたくさんあったと思う」

チャッブはブロンコスとドルフィンズで合わせてサック8回、タックル39回、QBヒット20回、QBプレッシャー44回、ファンブルフォース3回の成績を残した。プロボウルに選ばれはしたものの、シーズン全体の出来としては平凡なものだ。

「まずまずのプレーだったと思う」とチャッブ。「サックにはならなかったけど、いいラッシュは何度もあったと思う。そうしたサックは連敗していた俺たちにとってあのプレーオフゲームを変えるきっかけになったかもしれない」

ドルフィンズは守備コーディネーター(DC)ジョシュ・ボイヤーを解雇しており、さらなる変化がチャッブを待っている。一方で、チームはデンバーでチャッブのHCだったビック・ファンジオを新DCとして迎えている。

ブロンコスディフェンスから放り出され、新しいドルフィンズディフェンスに入れられたことについては弁解せず、チャッブはマイアミでケガをせずフルシーズンを過ごすことができれば、“まずまず”だった2022年からもっと改善できると確信している。

「急に来て新しいディフェンスを学び、全部をうまくやることは誰にとっても難しい。だから、それを言い訳にはしないよ。でも、オフシーズンを全て過ごし、OTA(チーム合同練習)やキャンプも全部、周りのみんなと過ごしたら、このチームがどこまで伸びるか見るのが楽しみで仕方ない」と彼は言う。「言っただろ? なかなか良かったけど、俺の望む場所はまだこんなものじゃないんだ」

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