将来を考えるために“暗がりでの瞑想”に取り組む予定のパッカーズQBロジャース
2023年02月08日(水) 12:04暗闇を抜けたら必ず明るい光がある――そのような言葉がある通り、アーロン・ロジャースは自身のキャリアについて決断を下す前にそれに対する答えを見極めようとしているようだ。
現地7日(火)、『The Pat McAfee Show(パット・マカフィー・ショー)』に出演したロジャースは、2023年NFLシーズンに向けて方向性を定める前に、“完全に暗闇の四晩”を含む“暗がりでの瞑想”に取り組む予定だと示唆した。
ロジャースは番組内で今後の計画について一切語らず、すべて――引退、グリーンベイ・パッカーズに残ること、他チームに移ること――を検討しているところだと明かしている。まず、ロジャースはそうした決断を下す前に某所にある暗い部屋で自分の考えと独りで向き合おうとしており、近いうちにそれを実行に移そうとしているようだ。
引退が選択肢の1つとして残っているのかと質問されたロジャースは「ああ、あるよ。100%ね」と答えている。「だから、この1週間を終えてから1人で瞑想することが大切だと思っている。ただただ自分の将来についてあらゆる角度から考えて、今後の自分の幸せにとって最善だと思える決断を下せるようにするためにね」
また、ロジャースは「単に無言で座って過ごすようなものだ。ほとんどの人はしたことがないはず。携帯電話の電源を切ったり、ブラインドを下ろして暗闇の中で眠ったりすることさえ、めったにないことだろう。本当に楽しみにしている」とつけ加えた。
今回の“暗がりでの瞑想”について、より詳しい情報を得ようとロジャースに迫ったマカフィーは、洞窟に行くのか、完全に1人になるのか、食事は出てくるのか、次の週の放送に間に合うように戻ってくるのかといった質問を投げかけている。
ロジャースはそうした質問にすべて答えたわけではなかったが、遮光された窓があり、食事が置かれる場所が2箇所あるものの、それ以外に人との接触がない1人用の“小さな家”で過ごすことを明らかにした。それ以外には何も――本もタブレットもハンドスピナーも――ない。巨額の年俸を稼ぐクオーターバックが、キャリアの次の段階を考えるためだけの4日間になるのだ。
あまりにも退屈になった場合は一晩か二晩で退出することも可能であり、こうした選択肢があるのは良い点だともロジャースは話している。
「閉じ込められるわけじゃない。離れることができる。無理だったら単純にドアから出ていけば良いんだ」
しかし、その話しぶりからすると、39歳のクオーターバックはこの体験を心から楽しみにしており、最後までやり遂げるつもりのようだ。
「これに取り組んで深い体験をした友達が何人もいる」と言うロジャースはこう続けている。「数年前から気になっていたことで、今シーズンが終わった後にどんな状態であろうとこれをすればきっと素晴らしい経験になると思っていたんだ。だから、何カ月も前からカレンダーに書いていて、それが2週間後に迫ってきている」
もちろん、ロジャースが呪術的なことに取り組むのは今回が初めてではない。彼は数年前、ペルーへの3日間の旅行でアヤワスカを体験したとも公言している。約1年前――グリーンベイでの彼の将来がまだ話題になっていた頃――には、嘔吐や下痢を誘発し、体内に溜まった毒素を浄化する“パンチャカルマ・クレンズ”を12日間にわたって行ったこともマカフィーに話していた。
先週、PGAゴルファーのベン・シルバーマンとAT&Tペブルビーチプロアマでアマチュアタイトルを獲得した際のロジャースは、より大衆向けの存在となっていた。トーナメントを通じて、ファンは自分が応援しているチームにロジャースを呼び込もうと彼の名前を唱えており、放送ではラスベガス・レイダースやニューヨーク・ジェッツのファンがロジャースの名前を呼ぶ声を容易に聞き取ることができた。
そうした扱いについてどう思うかとマカフィーから質問されたロジャースは、すぐに自分を応援していたメンバーに向かって訂正。「俺はフリーエージェントじゃない。パッカーズと契約を結んでいる」と答えている。
大会の場でロジャースが唯一、自分の将来について明かしたことは“サンフランシスコには行かない”ということであり、これはおそらく、数年前の試合で自分に野次を飛ばしてきたサンフランシスコ・49ersのファンに対する軽いジャブだったのだろう。
ロジャースは「今年は前よりずっとポジティブだったと思う。向けられた気持ちがかなりポジティブで、自分が応援するチームに移籍してほしいという声もあったし、レイダースファンはたぶん一番声が大きく、数も多かったんじゃないかな」と振り返っている。
とはいえ、近いうちに彼らの声――そして、ロジャース以外のすべての声――は耳に痛いほどの静けさによって打ち消されるだろう。彼は完全に孤立した状態に置かれ、1日2回の食事時間以外で次の行動を思案するつもりだ。ロジャースは19年目のシーズンにグリーンベイに戻ってくるのだろうか。それとも、キャリアの最終段階として他チームへの移籍を求めるのだろうか。
その決断は、彼の隔離部屋で下される可能性がある。ロジャースの将来を知りたいファンは、それが終わるのを待つしかない。
「孤立した状態でちょっとした内省をする、かなりクールな機会を得た。それが終われば、最終的な決断にぐっと近づくような気がするんだ」とロジャースは語っている。
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