オフシーズン中に足首のケガによって制限を受けることはないとチーフスQBマホームズ
2023年02月14日(火) 09:58パトリック・マホームズの伝説は日に日に増えているようだ。現地13日(月)朝、第57回スーパーボウルのMVPは自分とカンザスシティ・チーフスの優勝までの道のり――苦悩の末に勝利をつかみとった――を振り返った。マホームズはハイアンクルスプレインを抱えながらも、素晴らしいフィラデルフィア・イーグルスとの試合の後半に見事な逆転劇を起こし、チームに勝利をもたらしている。
マホームズは「この1年と、それに伴うすべてのことを考えると、チームメイトに感謝するばかりだ。ものすごい道のりだった」と語った。
今回のスーパーボウルで、マホームズはパス27回中21回を成功させて182ヤード、タッチダウン3回を記録。さらに、44ランヤードも追加している。そのうちの26ヤードは2ミニッツウオーニングの前に不可能とも思えたスクランブルで稼いだものだ。マホームズのこのプレーはキッカー(K)ハリソン・バッカーが決勝フィールドゴールを決めるのを後押しする形となり、チーフスは最終的に38対35で勝利している。
マホームズがAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームで負傷し、今回の試合の第2クオーターで悪化させた足首のケガを抱えながら実行したという事実が、そのスクランブルをさらに印象的なものにしている。それはマホームズが勝利に貢献するために実行した2回目のビッグスクランブルであり、シンシナティ・ベンガルズに勝利した試合の最後から2番目のプレーを想起させるものだった。カンファレンスタイトル戦において、マホームズは第3ダウン残り4ヤードの状況でスクランブルを決めてファーストダウン更新に成功。そこでもバッカーの決勝フィールドゴールをお膳立てしている。
イーグルスのラインバッカー(LB)T.J.エドワーズがマホームズの足首の上を転がったとき、マホームズはケガを悪化させてしまい、一時は試合の後半に出場できるかが分からない状態だった。
「ハイアンクルスプレインになったら、ああいうちょっとしたことが起こるだけですぐに悪化してしまう」とマホームズは説明している。「試合に臨むにあたって、シンシナティ戦のときよりもずっといい感じだった。幸運にもハーフタイムに入って、(足首に)新しいテープを巻いたり、動きやすさを取り戻すための運動をしたりすることができた」
オフシーズンについて、“数週間の休みをとる”計画だと明かしたマホームズは、足首によって制限を受けることはないはずだとの考えを示している。マホームズは4月に故郷のテキサス州で行われるワークアウトとチーフスのOTA(チーム合同練習)に間に合うように復帰するつもりだ。このオフシーズンに影響を受けるのはゴルフの試合だけだろうと冗談めかして話したマホームズは次のようにコメントしている。
「OTAとかそういうのにはすべて必ず間に合わせる。もちろん、リハビリとか今までやってきた治療を継続して、いくらか休ませるつもりだ。休ませるのが一番いいと思っている」
彼は勝利を手に入れた。しかし、間もなくするとチーフスとマホームズはこの4年で2度目の獲得を果たしたスーパーボウルタイトルを死守するために、再び戦いに挑むことになる。マホームズは27歳という若さでトム・ブレイディのレベルに足を踏み入れ始めるという夢のようなキャリアをスタートさせている――そして、これからもスピードを緩めるつもりはないようだ。
「この5、6年は素晴らしかった。この調子を続けていこう」とマホームズは強調している。
チーフスはいつまでもその栄誉に安住するつもりはない。このメッセージは実質的にNFLの他チームに向けられたものでもある。マホームズが後半で見せたプレー――彼がこれまでに成し遂げたすべてのことの上に成り立っていた――がリーグの他の31チームにとって十分に恐ろしいものではなかったと言わぬばかりに、2023年にマホームズがチームの中核を担う選手と共に健康な状態で戻ってくるというのは、実に恐ろしいことだと言えよう。
【RA】