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レイブンズがトッド・モンケンをOCとして採用

2023年02月15日(水) 14:54


トッド・モンケン【AP Photo/Brett Davis, File】

攻撃コーディネーター(OC)探しのために広い範囲を視野に入れていたボルティモア・レイブンズが非常に興味深い人物を選び出している。

現地14日(火)、レイブンズは面談していた多くの候補者の中からジョージア大学で攻撃コーディネーターを務めていたトッド・モンケンをチームの新攻撃コーディネーターとして指名した。モンケンは2020年からジョージア大学ブルドッグスで攻撃プレーコーラー兼クオーターバック(QB)コーチを務め、カービー・スマートHC(ヘッドコーチ)の下でチームをナショナルチャンピオンシップに導いた実績を持っている。

57歳のモンケンはレイブンズに合わせて6年間在籍し、ここ4年間でOCを務めた後に退任したグレッグ・ローマンの後任に就くことになった。

レイブンズのジョン・ハーボーHCは声明で「私たちは組織横断的かつ徹底したプロセスを通して14名の候補者と21回の面接を行ってきた。トッドが持つリーダーシップとコーチングの才覚は当初から明らかだった」と述べている。

ジョージア大学はランゲームとディフェンス力を武器に2年連続で全米タイトルを獲得した。とはいえ、昨シーズンを迎えるまで注目株ではなかったQBステットソン・ベネットとのモンケンの仕事ぶりを見過ごすことはできない。当初、ジョージア大学にウオークオンで加入したベネットは、最終的に先発の座を獲得する前に短期大学への転校も余儀なくされていたにもかかわらず、2つのタイトルを獲得する最中に成長を見せ、ハイズマントロフィーのファイナリストにも選出されている。

モンケンとレイブンズを取り巻く火急の問題、それは今回の採用がQBラマー・ジャクソンにとって何を意味するのかということだ。

ジャクソンはフリーエージェント(FA)になる予定だが、長期契約がうまくまとまらない場合にレイブンズにはフランチャイズタグでジャクソンを引きとめるチャンスがある。2019年シーズンにNFLのMVPに選出されたジャクソンは、ここ2シーズンでいずれもケガが原因で5試合を欠場。2年連続で精彩を欠くシーズンを送り、パサーとしても成長しきれなかった。

レイブンズはモンケンの下ですぐに状況を改善できるのだろうか。興味深いことに、彼はこれまでにNFLで2回――2016年から2018年まではタンパベイ・バッカニアーズで、2019年はクリーブランド・ブラウンズで――攻撃コーディネーターを務めたことがあり、当時はパスを多用したオフェンスを臆することなくコールしていた。

バッカニアーズでジェイミス・ウィンストンやライアン・フィッツパトリックがクオーターバックとしてプレーしていたとき、モンケン率いる攻撃陣はパスアテンプトでそれぞれ16位、3位、4位につけていた。また、バッカニアーズは2017年と2018年にパスヤードでそれぞれ4位と1位に輝いている。一方で、モンケンが指揮した3シーズンの間、インターセプト率ではいずれもNFLの最下位付近に位置していた。

QBベイカー・メイフィールドが初めて先発としてフル出場したシーズンでブラウンズに在籍していたモンケン。当時、彼の率いるオフェンスは比較的ランプレーの方が多いユニットだった。モンケンと当時のブラウンズヘッドコーチであるフレディ・キッチンズはそのシーズンを6勝10敗で終えた後に解雇されている。

ハーボーはモンケンの柔軟性と既存の人材に適応しようとする姿勢を気に入っているようだ。また、モンケンがカレッジのゲームを経て加入することも痛手ではない。NFLでは少し異質なコンセプトも積極的に取り入れようとしているのだろう。

「(モンケンは)選手が最高のレベルで成功するためのオフェンスシステムの設計と指導に実績がある」と語ったハーボーHCは「私たちはチャンピオンシップを勝ち抜くためのオフェンスの構築に取りかかることを楽しみにしている」と続けている。

【RA】