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全体1位にトレードアップするには「その価値のある選手が必要」とコルツGMバラード

2023年03月02日(木) 13:37


インディアナポリス・コルツ【NFL】

インディアナポリス・コルツのジェネラルマネジャー(GM)であるクリス・バラードは、コルツが2023年NFLドラフトで全体1位にトレードアップしてクオーターバック(QB)を指名すべきだと外部で言われていることを把握している。

現地1日(水)、バラードGMはヒートアップしていくそういった見方に冷たい水を浴びせている。

バラードGMは2023年スカウティングコンバインの場で「全体1位にムーブアップして状況を正すべきだと、皆が判で押したように言っているのは知っている」と話した。

「私がそれに同意するかは分からない。分からないね。だが、そういう話にはなるだろう」

そういった話題になるのは、コルツがクオーターバックを必要としており、4月のドラフト1巡目で他のQBが必要なチームと同じくらい良い位置にいるからだ。コルツは全体4位指名権を有しており、モックドラフトではトレードで全体1位指名権を手にすると予想されていることが多い。現在、全体1位指名権を持っているのはシカゴ・ベアーズだ。

ベアーズはQBジャスティン・フィールズを先発として支持していく模様であり、トレードに対して前向きである可能性がある。コルツは新たなフランチャイズQBを求めてもどかしく思っているかもしれない――アンドリュー・ラック以来、コルツにはそういった存在がない――が、バラードはコストのかかるトレードを実行してまで獲得すべきパサーがいない場合もあると指摘した。

「ムーブアップするには、それに見合うだけの選手がいなければならない」とバラードは話した。

長年にわたって、トレードアップしてドラフト1巡目の上位でクオーターバックを指名するのは、さまざまなチームによって使われてきた戦略だった。しかしながら、過去4回のNFLのドラフトでは、1巡目で指名された13名のクオーターバックのうち、10名がドラフト前にトレードを行っていなかったチームによって選択されている。

水曜日の様子からすると、バラードGMは近年の傾向を承知しているようだった。

「(トレードアップが)必ずしもビジネスにおいて正しい方向だとは考えていない」と言うバラードGMは「われわれが一人のスタッフとして集まり、“OK、これがわれわれの求めていたものだ。この選手はこれから10年や15年を担う選手だ”となり、その選手だ、と思えば、われわれはやる。だが、全体4位では選手が獲得できないなどと、誰が言った?」と述べている。

自分にとって最も重要なクオーターバックの特徴について聞かれたバラードGMはこう答えた。

「勝てること。頭の回転が速く、正確であること。腕の強さにとらわれがちだが、正確性があり、重要な局面でプレーを決められる選手を求めている」

だが、小柄なクオーターバックはどうだろう? コルツオーナーのジム・アーセイはオフシーズンに入ってから「アラバマの子はかなりいい感じだ」と口にしている。これがアラバマ大学のQBブライス・ヤングを指しているのは明らかであり、コルツとヤングを結びつけるうわさが生じていた。

ヤングは頭の回転が速く、正確性が高い選手だと認識されている。しかしながら、サイズの部分では理想とされている枠から外れる。ヤングはコンバインの計測では身長約178センチメートル、体重は90キログラムを下回る数字になると見られている。ここ10年ほどの間、同じくらいのサイズのクオーターバックが1巡目で指名されたことはない。

コルツ在任中により大柄なクオーターバックを気に入る傾向があったバラードGMだが、小柄な選手についてもオープンな姿勢のようだ。

バラードGMはヤングに関する質問を受ける前からそれを予期して「今のクオーターバックはさまざまな姿、さまざまなサイズになっていると思う」と語っている。

「われわれはここで過去に、そのことをクオーターバックのポジションで見てきた。6フィート(約183センチメートル)を下回る選手が成功を収めたのも見ている」

「だからこそ、利点はそれを見る者の目に映るものだと思う。誰を信じるのか? 誰なら、その周りにオフェンスを築いていけると信じるのか?」

コルツのヘッドコーチ(HC)であるシェーン・スタイケンは、クオーターバックに大切なものは何かという点で、特に正確性とサイズの基準の部分でバラードGMと同じ考え方をしているようだ。

「身体的特徴、そうだな。投げたり、風を切ったり、そういったことが可能である必要がある。だが、一番大事なのは正確性だ」とスタイケンHCはコメントし、こう続けた。

「皆それぞれの外形やサイズでやってくる。6フィート0の殿堂入り選手も見てきた。6フィート5の殿堂メンバーもいる。繰り返すが、それは違いを生み出す要素なんだ」

【A】