想像するのは楽しいものだ。

NFLのコーチやジェネラルマネジャー（GM）たち、時には選手でさえも、質問に答えるときに“仮定の話はしない”と断りを入れることがある。だが、そうした仮定の質問というのは存在する。世間は想像上の答えに興味があるからだ。

そうした質問というのは時に誘導的なこともある。また時には単純に、ある話題に対して相手がどう考えているかを見るのが目的のこともある。

例えば、元スターコーナーバック（CB）のリチャード・シャーマンが元チームメイトのニック・ボサに、『The Richard Sherman Podcast（ザ・リチャード・シャーマン・ポッドキャスト）』の最新エピソードの中で、兄のジョーイ・ボサと一緒にサンフランシスコでプレーする可能性について尋ねた時などがそうだ。

「ジョーイは結構な額を稼いでいるからね」と『NBC Sports Bay Area（NBCスポーツ・ベイ・エリア）』がボサの答えを伝えている。「彼が逆サイドに来たら、NFLが崩壊しちゃうかもしれないな」

それが実現することはない。だが、ボサ兄弟が一緒のチームでプレーすることを想像するのは楽しいことだ。彼らはたとえ理論上に過ぎなくとも、最大級のステージで成功する可能性を持ったごくごくまれな兄弟なのだ。

ニック・ボサは大型の延長契約を結ぶはずであり、その契約金は年間3,000万ドル（約40億8,813万円）近くに上ることが予想され、エッジとして最高額のT.J.ワット（2,800万ドル／約38億1,559万円）を超えることになるだろう。それ以前は2020年にジョーイがロサンゼルス・チャージャーズとサインした年間2,700万ドル（約36億7,932万円）が最高額だった。どれほど偉大だったとしても、QB以外のポジションに年間3,000万ドル級を払うというのは、キャップがある現在では考えられない。もし兄弟が同じチームになることがあるとしたら、それはどちらかがケガなどによって価値が下がった場合だろう。

ニックは18.5回のサックを記録してNFL守備部門の年間最優秀選手賞を獲得したばかりだ。一方、ジョーイはケガでレギュラーシーズンの5試合しかプレーできずに2.5回のサックに終わり、ポストシーズンも欲求不満のまま終わった。

同じチームになることはないが、ニックは兄弟で2023年の最優秀守備選手賞を争うことになると予想する。

「ジョーイも今年は大活躍すると思うから、俺たちで争うことになるだろうな。楽しみだ」と彼は言っている。「俺たちがここにいて、自分たちのゴールに到達したなんてすごいことだよ。でも、まだまだ目指すものはたくさんある」

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