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復帰後に思いをつづったジャガーズWRリドリー、「フットボール賭博をするという人生で最悪の過ちを犯した」

2023年03月09日(木) 14:36


アトランタ・ファルコンズのカルビン・リドリー【Logan Bowles via AP】

アトランタ・ファルコンズに所属していた2021年にリーグのギャンブルポリシーに違反したとして、1年間にわたる出場停止処分を受けていたジャクソンビル・ジャガーズのワイドレシーバー(WR)カルビン・リドリーは、今週にNFLから復帰を認められた。

リドリーは現地8日(水)に公開された『The Players’Tribune(プレイヤーズ・トリビューン)』の記事で、初めて自身の思いをつづり、自らの過ちを認めている。

「俺はおかしくなっていた」と始めたリドリーは「ここでは何もオブラートに包むつもりはない。2021年、俺はフットボール賭博をするという人生で最悪の過ちを犯した」と続けた。

「その代償は払った。信じてほしい。すべてのジョークを見てきた。すべてのヘイトも見てきた。そして、それをすべて問題なく引き受けることができる。1つだけ望んでいるのは、賭博を行ったとき、俺の身にとんでもないことが起こっていったのだと理解してもらうことだ」

そこから28歳のリドリーは、里親のもとで育ったことや、少年時代に現実逃避としてフットボールをしていたことなど、幼少期の苦悩を詳述している。

また、15試合に出場して1,374ヤード、タッチダウン9回を記録し、オールプロのセカンドチームにも選出された2020年シーズンには、シーズンの大半で足が骨折していたにもかかわらずプレーを続けていたことも明かした。

リドリーは後に、うつ病や不安症に見舞われ、自分の“殻”に閉じこもるようになったという。最終的に、リドリーはメンタルヘルスに集中するべく、2021年10月にフットボールから離れている。その間にファルコンズの試合に関する賭博を行い、無期限の出場停止処分を受けることになった。

「俺はただおかしくなっていた。それだけだ」とつづったリドリーは次のように続けている。「暗い時期を過ごす中で、愚かなミスをした。不正を働こうとしていたわけではない。それははっきりとさせておきたい。当時は1カ月くらい、完全にチームから離れていた。まだとても憂うつで気持ちが荒れていて、1日がものすごく長かった。気を紛らわせて、1日を早く終わらせられるような何かを探していた。そんなとき、ベッティングアプリのコマーシャルをテレビで見て、なぜかそれを自分のスマホにダウンロードしてしまった。文字通り、何かをするために合計1,500ドルくらい入金した。その夜、NBAの試合に200ドルくらい賭けようとしていたけど、その後さらに多くの試合をパーレー(賭け方の1つ)に追加した。ファルコンズにも賭けた。基本的には、自分の仲間を応援するためにやった。内部の情報は何も持っていなかった。当時はチームの誰とも話してすらいなかった。完全にフィールドから離れていたんだ」

1年以上フットボールから離れた後、再び活力を取り戻し、自分の人生とキャリアにおける次のチャプターを始める準備ができたというリドリーはこう記している。

「今はメンタル面もフィジカル面も、これまでにないほど強くなったと感じている。フィールドでは飛び跳ねている。信じてほしい、飛び跳ねているんだ。あのGPSバンドはウソをつかない。娘の名にかけて。健康状態が良くて(クオーターバック/QB)トレバー・ローレンスと一緒なら、ジャクソンビルに1シーズンで1,400ヤードを与えるつもり。以上だ」

昨シーズン、ジャガーズは2つの条件付きドラフト指名権と引き換えにリドリーを獲得した。

それに対してリドリーは「ジャガーズには、俺に対する信頼を示し、過ちを犯した人間として俺を理解してくれたことに感謝したい」と書いている。「初めてこの夢を抱いたフロリダに、まっさらな状態で戻れるのはとてもうれしい。でも、ファルコンズやアトランタの町について悪く言うつもりはないことも、はっきりさせておきたい。そこは今でも自分にとっての第二の故郷であり、娘が生まれた場所でもある。車輪が外れるまでは、自分のすべてを捧げようとしていた。愛しかない、永遠に」

【RA】