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イーグルスCケルシーがキャリア13年目も現役続行へ

2023年03月14日(火) 10:20


フィラデルフィア・イーグルスのジェイソン・ケルシーとカンザスシティ・チーフスのトラビス・ケルシー【Cooper Neill via AP】

今回、フィラデルフィア・イーグルスのセンター(C)ジェイソン・ケルシーはビール樽を受け取るまでもなく、フットボールキャリアに幕を閉じないことを決意したようだ。

現地13日(月)、ケルシーがNFLでの13シーズン目に現役を続行することを発表した。

ケルシーは『Twitter(ツイッター)』に次のように投稿している。「もう1シーズンプレーすることに意味があるのか、じっくりと考えてみた。妻をはじめとして多くの友達や家族と話し合った結果、次の年も戻ってくることを決めた。応援してくれている人も、批判してくる人も、俺を奮い立たせてくれてありがとう。まだ終わらないぜ!」

確かに、ケルシーは引退すべきだと思わせるような理由を誰にも与えていない。ケルシーはオールプロに5回、プロボウルに6回選出されたことがあり、一流のパフォーマンスを発揮した2022年には両方ともに選出されるという偉業を成し遂げている。また、『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』によると、ケルシーは2022年にNFLで2番目に優れていたセンターと位置付けられているとのこと。イーグルス攻撃陣において、パフォーマンスとリーダーシップの両面で不可欠な役割を果たしたケルシーは、2022年にイーグルスがトータルオフェンスで3位につけるのに貢献。また、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)タイトル戦に勝利して、第57回スーパーボウルに到達するのを後押しした。このスーパーボウルではジェイソンとカンザスシティ・チーフスのタイトエンド(TE)トラビス・ケルシーが対峙し、NFL史上初の兄弟対決が繰り広げられた。

ここ数年、オフシーズンを迎えるたびに引退を検討していたケルシーは、ジェネラルマネジャー(GM)ハウイー・ローズマンから自分の後任となり得る選手を見極めるのを手伝ってほしいと頼まれたとき、2022年ドラフトでネブラスカ大学出身のCキャム・ユルゲンズを指名するようチームに指示してそれに応えた。イーグルスはケルシーが2022年もプレーすることを決めた後にこの指名を実行。ケルシーの若きコーチ、ニック・シリアニHC(ヘッドコーチ)の熱心な努力もあって、それが実現している。

シリアニHCの初年度にイーグルスはプレーオフ進出を果たした。このとき、ケルシーはベテラン選手としてリーダーシップを発揮し、勢いをつけ始めたばかりのチームを支えていた。それを受け、シリアニHCは昨年、ケルシーが2022年シーズンも現役を続行するよう説得する意味も込めて彼の自宅にビール樽を2つ送っている。これに対し、ケルシーは樽から注がれたばかりの泡立ったビールをゴクゴクと飲んでいる様子を動画に収めて反応。2022年シーズンに戻ってくることを表明した。

2023年に向けての意思表明はツイートで十分だったようだ。第57回スーパーボウルでチーフスに痛恨の敗北を喫したイーグルスは、自分たちがタイトル獲得にどれほど近づいていたかを知っている。そして、2023年シーズンに再びスーパーボウル出場を目指す中でケルシーの存在がどれほど重要かも理解しているはずだ。

【RA】