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タイタンズHCブラベルの耐久性に関する発言に「驚いた」とドルフィンズLBロング

2023年03月24日(金) 11:04

デビッド・ロング【AP Photo/Matt Rourke】

テネシー・タイタンズから3年連続ディビジョン優勝のチャンスを奪ったシーズン終盤の崩壊は、多くの選手が負傷していたことに起因している。

不本意なシーズンが終わったあと、タイタンズのヘッドコーチ(HC)マイク・ブラベルは2人の選手、具体的にはコーナーバック(CB)のクリスチャン・フルトンとラインバッカー(LB)のデビッド・ロングがケガで欠場したことを問題視した。どうやら、ブラベルHCは彼らが負ったケガは避けられるものだったと考えていたようだ。

ブラベルHCは1月上旬にこう話している。「軟組織の負傷、特に軟組織の負傷を繰り返している選手をわれわれは特定している。そうすると、クリスチャン・フルトンやデビッド・ロングが軟組織のケガを繰り返している選手だということはすぐに分かる。このゲームのスピードは速いわけだから、彼らはそれに耐えられるトレーニングをして行動するべきだ。われわれがこのチームに来てからフリーセーフティ(FS)のケビン・バイアードがハムストリングを痛めている姿など見たことがない。プロのフットボール選手には耐久性が求められる。それを見過ごしてはいけない。本当のことだ。耐久性のある選手とない選手がいる」

ロングは耐久性に欠けるというレッテルを貼られてフリーエージェント(FA)となった。マイアミ・ドルフィンズと2年1,100万ドル(約14億3,770万円)の契約にサインした一番の理由がこれだ。ケガの問題を除けば、ロングはその契約から想像されるよりもずっと価値のある選手と言えよう。

サウスビーチで行われた入団会見でロングはブラベルHCの発言には驚いたが、マイアミでは気にしないことにしていると語った。

「ルーキーイヤーから今シーズンの終わりまでの動画を見てもらえれば、俺がどのプレーでも全力を尽くしていることは分かってもらえるはずだ」とロングは現地22日(水)に述べ、次のように続けた。

「だから、(ブラベルHCの発言には)驚いた。俺が自分の身体をどうケアしているかというところにまで踏み込まれたような気がした。誰に聞いても、俺は最初に来て最後に帰るタイプの選手だと答えるだろう。ブラベルHCもそれを知っているはずだ。俺自身は自分がどういう選手かを知っているから、あの発言でむしろ闘争心に火がついた。そのことについて俺とは話していなかったから、ショックもでかかった。本当かと疑ったよ。でも、俺はメディアで騒ぐような人間じゃないから、“どうして俺だけ名指しなんだよ”みたいなことは言わないさ。受け流して仕事に戻るだけだ」

フィールド上のロングは稲妻のように速い。彼のギャップを詰める速さとタックルの能力はドルフィンズの守備コーディネーター(DC)ビック・ファンジオのスキームに見事にフィットしている。ランに対する予測力は驚異的で、フィールドにいる時に26歳のロングは常にプレーに絡んでいる。

とはいえ、ブラベルHCがロングの最大の問題は健康維持であると指摘したことは間違ってはいない。ロングはNFLでの4年間でフルシーズンをプレーしたことがなく、先発になってからの過去2シーズンで12試合も欠場している。タイタンズがロングの欠場した5試合すべてに敗れたのは、彼や他の選手たちがケガに見舞われていたことと無関係ではないだろう。

NFLのコーチや選手の間で再三言われていることだが、選手の最高の能力の一つは常にプレーできる状態であること。ロングにはドルフィンズで活躍できる才能がある。しかし、その前に彼はフィールドに立ち続けなければならない。もしそれができれば、ドルフィンズはフリーエージェントで格安の契約を結んだことになる。

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