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トレード要請をよそにジョナ・ウィリアムスをRTに転向させる意向のベンガルズ

2023年03月29日(水) 11:28

シンシナティ・ベンガルズのジョナ・ウィリアムス【Kara Durrette via AP】

シンシナティ・ベンガルズがレフトタックル(LT)としてオーランド・ブラウンと契約した結果、現職のジョナ・ウィリアムスがトレードを要請する事態となった。

かつてドラフト1巡目指名を受けたウィリアムスが街を離れることを望んでいるにもかかわらず、ヘッドコーチ(HC)ザック・テイラーは現地27日(月)に行われた年次リーグミーティングの場で、ウィリアムスが単純にライトタックル(RT)になることを予想していると述べている。

チーム公式サイトによると、テイラーHCは「ジョナのすべてを気に入っている。彼がライトタックルとして戦うところを見るのが楽しみだ」と語ったという。「彼はいつも私たちが望んでいる通りの姿でいてくれる。彼との間に問題があったことは一度もない。これを解決して彼がライトタックルとして戦ってくれたらいいのだが。それが、私たちが彼に期待していることだ。彼が問題になったことはこれまでに一度もないし、これから問題になるとも思っていない」

ベンガルズはカンザスシティ・チーフスからやってきたブラウンと良い取引をした。彼はサンフランシスコ・49ersのトレント・ウイリアムスのようなタイプのブラインドサイドブロッカーではないかもしれないが、堅実なパフォーマンスを発揮し、その点で苦労していたウィリアムスをすぐに上回る活躍ができるだろう。『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』によると、ウィリアムスは2022年にリーグ最多タイとなる12回のサックを許していたという。

昨オフシーズンに契約したRTラエル・コリンズが12月にACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂して離脱したことから、ブラウンの加入に関してはウィリアムスを右サイドにシフトさせることも計算のうちだったはずだ。少なくともシーズン開幕に向けて、ウィリアムスはコリンズの後任となるべく、ジャクソン・カーマンと競うことになるだろうとテイラーHCは予想している。

ラインの片方からもう片方へ移行するタイミングが来ていることを認めた一方で、ウィリアムスならそれができると信じているテイラーHCはこうコメントした。

「私はクオーターバック(QB)としてプレーしていたから、(オフェンシブラインで)動いた経験があるというふりをしておくつもりはない。完全に自信を持てるようになるにはいくつかのレップスが必要になることは承知しているが、こういう選手のほとんどはキャリアのいずれかの時点でそれをやっている。つまり、彼らは少なくともその経験をしているし、私たちにとってそれは仕方のないことだ」

テイラーHCの発言はベンガルズがウィリアムスのトレード要請に応じないことを断定するものではない。しかし、チームにはわずかな見返りでウィリアムスを手放すつもりはないことを意味していると言えよう。

ウィリアムスが新人契約の最終年で完全保証の1,260万4,000ドル(約16億5,927万円)を受け取る予定であることと、これまでのパフォーマンスを踏まえると、ベンガルズからウィリアムスを獲得するために大量のドラフト資本を差し出すチームはないはずだ。また、再びプレーオフ進出を目指しながらも、オフェンシブラインで苦労しているベンガルズにとって、オフェンシブラインマンを他チームへ送ることは得策とは言えないだろう。

【RA】